『サービスの手帳』


 著者の林田正光氏はリッツ・カールトンホテル大阪で営業統括支配人を務めたサービスのプロ。株式会社 HAYASHIDA−CS総研の社長でもあり、企業研修や講演にも忙しい。そんな人の書いた本だ、ぜひとも参考にさせていただこう。

 1ページもしくは見開き2ページで1テーマについて語られている。「私たちは小さな仕事にこそ、心をこめなければならない」「物を大切に扱うことができない人は、人を大切に扱うことはできない。サービスのプロは物を大切にしている」「いつも笑顔で。私たちはステージの上にいるのですから」こんなテーマについて、短いけれども心のこもった言葉が続く。論理的に語り頭で理解させるというのではなく、小さなエピソードを積み重ねる事でハートに伝える、そんな手法で書かれている。だからPart1からPart6までに分かれてはいるが、ランダムに読んでも問題はない。

 全部で126のテーマについて書かれているのだが、最後まで読み終えてからもういちど改めて付箋紙を貼り付けながら眺めてみた。すると126あるテーマは4つに分類できた。
  1、心の中に大切に持ち続けたい。
  2、こういう考え方もあるのだ。
  3、コレは参考にさせてもらおう!
  4、ホテルマンの皆さんには是非実践したもらいたい。
読む人の職業や立場によって、1から4の中身は当然違ってくるだろう。先に挙げた「小さな仕事」「物を大切に」「いつも笑顔で」は自分にとって3のグループ。あえて詳しくは書かないけれど、1が5つ、2も5つ、3は7つだったぞ。

サービスの手帳 心のこもったおもてなしを実現する
作者: 林田正光
メーカー/出版社: あさ出版
発売日: 2009/12/11
ジャンル: 和書