Alan Kay:全部込みで2万行プロジェクトとScala
Smalltalkやパーソナルコンピュータの概念的な父であるAlan Kayは
Squeakで子供のための教育環境を作るプロジェクトをやっていましたが、
現在は、なんとOSカーネルからグラフィックスシステム、ネットワークシステムからエンドユーザーシステムまですべてを込みで2万行で記述する、というプロジェクトを実施中です。
この刺激的なアイデアについては、以下の東大講演要約が参考になります。
http://d.hatena.ne.jp/squeaker/20070123 大島芳樹のカリフォルニア日記 2007-01-23
ちなみに、現在のSqueak環境は34万行あり、これでは理解性・モジュラー性・再利用性・拡張性が成り立たないということで、新しいコンセプトのプロジェクトを立ち上げたのですね。
いまだソフトウェア工学は成立していない、と啖呵を切っているのがなかなかカッチョいいですね。(IPSJのソフトウェア工学研究会主査としては困るのですが。。。)
Scalaの設計思想はAlan Kayのプロジェクトと手段は異なりますが、ScalabilityというコンセプトでOderskyが狙っているところはかなり近いように感じます。
http://www.artima.com/scalazine/articles/scalable-language.html
Scalaという言語の設計思想をわかりやすく作者自身が説明してくれています。
かなりAlan Kayの思想の影響を受けているということを知り、非常に新鮮でした。
それも私がScalaに魅力を感じる大きな理由です。
(この記事はScalaコミュに書いた記事を基にしています
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=30874656&comm_id=3111016)