ろう者の人工内耳の効果

電車の中でろう者と乗り合わせて、人工内耳の話になった。仲間のろう者が人工内耳をしたけれど結局聞こえるようにはならなかったということだった。
昨日のコミュニケーション教室にもろう者が人工内耳を希望していた。医者からは断られたということだ。

難聴者や中途失聴者が人工内耳を装用した場合、脳にそれまでの聞こえていた体験による神経網があるので、それを手がかりに言語を理解している。右の補聴器で聞いていて左の人工内耳で聞いても同じところを参照していると思う。

ろう者の場合、脳に音声による言葉を解読する神経網が出来ていない。赤ん坊と同じだ。
赤ん坊は細胞分裂が活発で神経網も急速に発達するが成人の場合、シナプスが成長するのも時間がかかるので音声言語を言葉として聞くまでに時間がかかるのではないか。

赤ん坊の場合、言語聴覚士も母親も付きっきりで言葉を聞かせるが、成人の場合は就労していたり日常生活の中で赤ん坊のように言葉のシャワーを浴びているわけではない。
またろうの成人は手話で言語が完成しているので脳の中で人工内耳の音の信号は異質の信号、雑音となって受け付けられないのではないかと仮説をたててみた。

ラビット 記
※9/22、渋谷駅頭でストリートシンガーが演奏していた。