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2011-03-09

高校の「情報」の教科書が無駄にすごい無駄な件がズレてる件


 高校の「情報」の教科書が無駄にすごい無駄な件の内容を見ていると、同意する部分もありますが、少しズレていると感じた部分もあったので、個人的な所感を書きます。

 まず高等学校における「情報」および科目としての「情報A」の目的は以下のようになっています*1

情報
 情報及び情報技術を活用するための知識と技能の習得を通して,情報に関する科学的な見方や考え方を養うとともに,社会の中で情報及び情報技術が果たしている役割や影響を理解させ,情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てる。


情報A
 コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を通して,情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識と技能を習得させるとともに,情報を主体的に活用しようとする態度を育てる。


 詳しくは注釈のリンクを辿って確認して下さい。ちなみにDan KogaiさんはNHKを引き合いに出してますが、NHKの番組は勝手に解釈して放送しているだけです。十分な理解を得るためには、文部科学省の資料や通達答申を読んだ上で解釈することをオススメします。

 で、学習指導要領を見れば分かるのですが、「ファイル形式を適切に使いましょう」とか「htmlを正しく覚えましょう」ということは一言も書いていません。つまり文部科学省が認定した教科書にファイル形式やhtmlが載っているとはいえ、それがメインではないのです。

 高校の「情報」の教科書がすごい件も、主にファイル形式やhtmlIPアドレスに触れて話が展開されています。しかし学習指導要領ではそんなhtmlIPアドレスを「ガンガン使えるようになりましょう!」というふうに述べているわけではありません。実際、学習指導要領では

3 内容の取扱い
文字コード,2進数表現,標本化などについて,図を用いた説明などによって基本的な考え方を扱い,数理的,技術的な内容に深入りしないようにする。


 と、あります。この文言から数理的・技術的な部分がメインではないということが分かりますし、その他の文言からも同様な考えが見受けられます。とは言え、「メールなどの情報通信ネットワークを適切に使えるようになりましょう」というようなことは書いてます。そのために必要なメールソフト、ファイル形式、場合によってはhtmlなどが登場するのです。

 あと最後に、教科書にファイル形式やアプリケーションhtmlが載っているからといって、「ファイル形式・htmlアプリケーションを中心とした難解なテスト」を作っている教師がいるとしたら、それははっきり言ってクソ教師です。それは文部科学省は求めていることではありません。それは学習指導要領を読めば分かります。

 文部科学省が求めていることは、Dan Kogaiさんが述べた

リテラシーとは、正しい答えを出す事にあらず。
その答えを、他人事ではなく自分事として扱えるようになることなのだ。


 という言葉の通りです。この意識が重要なのです。そしてこの言葉に補足するとすれば、「そのためにも基礎的な知識が重要になる」ということです。それが学校教育における情報教育であり情報Aなのです。

 教科書というのは教育ツールであり、教師はそれを適切に用いなければなりません。単に「テスト問題を作りやすい」ではダメです。確かにファイル形式やhtmlなど覚えることは「知識」を実感しやすいとは思います。だからと言って、それがメインになってはいけません。また「知識」を実感しづらいリテラシーという道徳的な部分を「知識」に当たらないと考えるのは違います。

 無駄な教育、ズレた教育を行わないためにも、その教科が必要とされる所以の本質を見極めなければいけませんね。


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