2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

拓海広志「上川あやさんへの応援メッセージ」

自分が内面に抱える難問をごまかすことなく、真っ直ぐ向き合って乗り越えてきた人だけが持つ優しさ。それが、数年前に上川あやさんに初めてお会いしたときに受けた僕の第一印象です。その後、彼女が世田谷区議会議員に立候補すると聞き、僕は彼女ならきっと…

拓海広志「『涙そうそう』に寄せて」

『涙そうそう』はBEGINのメロディー、森山良子さんの詞が共に素晴らしくて、僕の大好きな曲の一つです。それだけにこの同名映画の出来が少し気になっていたのですが、観てみると期待していた以上の内容でなかなか良かったです。 母の再婚によって新しい父と…

拓海広志「『補陀落の径』に寄せて」

角川春樹さんの俳句は、一つ一つの言葉に激しい情念が込められていて、そこにはまるで言霊が潜んでいるかのようです。だから、声に出して句を読み上げると、自分の魂が揺さぶられるような気がします。句集『補陀落の径』より、僕が特に気に入った句を幾つか…

拓海広志「ホクレア・クルーへの支援」

既に各方面で広く報道されていますが、ハワイの遠洋航海カヌー「ホクレア」が今春日本にやって来ます。ミクロネシアを経ての長い航海です。日本での寄港予定地は糸満、宇土、長崎、福岡、周防大島、広島、宇和島、横浜と、僕にとっても思い入れのあるところ…

拓海広志「『舟と港のある風景』に寄せて」

往年の名雑誌『あるく みる きく』の編集・執筆者として知られる森本孝さんが、かつて同誌などに書いた日本各地の漁村をめぐる紀行文が一冊の本にまとめられました。 海の厳しい自然と対峙しながらも、それと共生していくことを当然のこととする海人たちは、…

拓海広志「『蔵人(クロード)』に寄せて」

20数年来の我が愛読誌『ビッグコミックオリジナル』にこの作品の連載が始まり、しばらくは「どうなることか」と固唾を呑んで見守っていました。と言うのも、僕には尾瀬あきらさんの名作『夏子の酒』を読んで大いに感動した過去があるので、再び酒造りを主題…

拓海広志「『UDON』に寄せて」

学生時代の僕はよく神戸や宇野から高松まで船で渡り、自転車やバイクで香川県の各地を巡りながらうどんの食べ歩きみたいな旅をしたものです。そんな経験があっただけに、この映画に出てくる「麺通団」の取材活動を見て、とても懐かしい気持ちになりました。 …

拓海広志「『大阪ハムレット』に寄せて」

第三者からはチッポケに見えても、当事者にとっては人生を左右しうる深刻な問題。ごく普通の日常に潜むそんな問題を軸に、森下裕美さんは様々な物語を紡いでいきます。舞台となるのは天下茶屋、岸和田、難波、天保山といった大阪の人情あふれる町々。。。 登…

拓海広志「『薬物依存を越えて』に寄せて」

以前『薬物依存を越えて』の著者・近藤恒夫さんを西宮にお招きして講演をしていただいたことがあるのですが、その際に近藤さんがおっしゃっていた「政府広報は『覚醒剤をやめますか? それとも人間をやめますか?』なんて言うけど、実のところ覚醒剤をやるの…