拓海広志『老人』♪

 これは僕が高校生の頃に、日本各地を旅しながら出会った何人かの老人のイメージを重ね合わせて作った曲です。


 【老人】
(詞・曲/拓海広志)(1982年)


 夏の日の夕暮れ 騒がしすぎる蝉の声に
 包まれた城跡公園で 佇む老人よ 独り何想う
 置き忘れた若き日の夢を探すことも
 満ち足りぬ人生を悔やむことも
 とうにやめたはずなのに
 窪んだ瞳に浮かぶは何ゆえの惑いか・・・


 人いきれの中で 熱い想いに燃えた日々
 馬車馬のように働いて ふと気がつけば ここに来ていた
 失った過ぎし日の恋を明かすことも
 死んだ妻の墓の前で呟くことも
 せずに生きたはずなのに
 窪んだ瞳に浮かぶは何ゆえの憂いか・・・


 海鳴りの向こうに 父母の姿が浮かび消える
 独りで歩んできた道も 目を凝らせば 導かれていた
 何もかもを喪った日々を恨むことも
 迫り来る終わりに怯えることも
 今はせずにただ独り
 窪んだ瞳に浮かぶは何ゆえの誇りか・・・


(無断での転載・引用はご遠慮ください)


≪'The Hyper Bad Boys' - Music≫


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