拓海広志『Kobe - My Home Town』♪

　中学時代に始まった僕の放浪癖は高校、大学と進むにつれてエスカレートしていったのですが、旅とは自己のありふれた日常から抜け出して、他者のありふれた日常を垣間見ることであり、そこから翻って自己の日常の奥底を透視することであると、僕は当時から思っていました。

　当時の僕の友人たちはいかにも神戸的な連中ばかりで、心はあたたかいけれど押し付けがましくなく、本当は自然派だけれど振る舞いは都会的、また他者の異質性や多様性を個性として尊重しつつ、互いの価値観の相違については過干渉しないというスタイルを大切にしていました。そんな友人たちとの付き合いを通して神戸について歌った曲です。

【Kobe - My Home Town】
（詞・曲／拓海広志）（1982年）

　一人旅の行く先々で　何故かやけに　寂しくなるときがある
　一緒にいたら何も思わぬ　仲間たちに　無性に会いたい
　何だよこんなヤツ　どうってことないよと　
　思っていたのに　ただ傍にいるだけで　
　心、あたためてくれてた　友に気付いた
　この街が好きさ　ただ仲間がいるから
　それだけで　Kobe, my home town

　寂しがり屋のくせに　妙に照れ屋で　突っ張って見せたり
　心にもない憎まれ口を　叩いてみせる　そんな俺だけど
　欠点ばかりを　持ち寄ってしまった　
　おかしなヤツらと　ただ傍にいるだけで
　心、通い合っていくよ　不思議なものさ
　この街が好きさ　ただ仲間がいるから
　それだけで　Kobe, my home town

（無断での転載・引用はご遠慮ください）

【神戸・南京街にて】

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