(シグマ)記号の演算

以下の上3つの演算は特に説明は必要ないだろう。


 \sum c a_{k} = c\sum a_{k}

 \sum (a_{k} \pm b_{k}) = \sum a_{k} \pm \sum_{k=1}^{n} b_{k}

\sum c = nc

ややこしそうなのは下の2つ。


\sum k = \frac{1}{2}n(n+1)

\sum k^{2} = \frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)

シグマkの説明

\sum k = \frac{1}{2}n(n+1) を証明するなら、唐突だが式(k+1)^{2}-k^{2}=2k+1 を利用する。


この式を利用することで、ひとつズラしてお互いに打ち消すという方法が使える。この両辺のk1,2,\cdots ,nを入れて加算すると左辺は図のようになる。

つまり、左辺は、

\sum(k+1)^{2}- \sum k^{2} = (n+1)^2-1

一方、右辺は、

\sum(2k+1) = \sum 2k + \sum 1 = 2 \sum k + n

左辺=右辺にして、

(n+1)^2-1 = 2 \sum k + n

移項して、
2 \sum k = (n+1)^2-n-1 = n^2+n

したがって、

\sum k = \frac{1}{2}n(n+1)

もっと簡単なイメージ

確かにそうだが、もっと直感的な方法がある。

それは、\sum kを反対方向に並べて加算するという方法である。

図のように、\sum kを逆の順番で並べて加算すれば、n個の(n+1)が得られる。

つまり

2\sum k = n(n+1)

\sum k = \frac{1}{2}n(n+1)

シグマk2の説明

先ほどと同様に式(k+1)^{3}-k^{3}=3k^2+3k+1 を利用する。

同様に両辺のシグマをとって途中を打ち消し合わせて、左辺を(n+1)^3-1にしてしまうのである。

左辺から消えればあとは同様に

(n+1)^{3}-1 = 3\sum k^{2}+3\sum k+n

3\sum k^{2} = (n+1)^{3}-1-\frac{3}{2}n(n+1)-n = \frac{1}{2}n(n+1)(2n+1)

\sum k^{2} =  \frac{1}{6}n(n+1)(2n+1)