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HideAutumnの日記 Twitter

2011-12-03

被疑者の氏名公表。

時事ドットコム

娘ら5人、死体遺棄で逮捕=母をコンクリ詰め−兵庫県警


兵庫県尼崎市の貸倉庫で、コンクリート詰めにされたドラム缶から無職大江和子さん(66)の遺体が見つかった事件で、県警尼崎東署捜査本部は26日、死体遺棄容疑でいずれも同市長洲東通、無職、長女香愛(43)、次女裕美(40)、次女の元夫川村博之(41)、知人の角田美代子(63)ら5容疑者を逮捕した。
 捜査本部によると、裕美容疑者は大筋で、ほかの4人は全面的に容疑を認めている。
 5人の逮捕容疑は、9月11日ごろに死亡した大江さんの遺体を、同16日ごろ、尼崎市内の貸倉庫に遺棄した疑い。
 捜査関係者によると、川村容疑者は大江さんに対する暴行も認めているといい、同本部は殺人容疑も視野に調べている。(2011/11/26-18:40)


時事ドットコムより引用



逮捕された5人のうち、4人だけが氏名公表されており、1人は非公表というのが不自然だ、というコメントがたくさんある。

どうやら、非公表となっている1人は、在日韓国朝鮮人の人らしく、それを捉えて、「在日擁護だ!」と叫んでいるようだ。

もっとも、非公表となっている者の氏名がそうして明らかになっていることからもわかるとおり、他のメディアでは公表されているものもあるのであり、非公表という措置をとったのは、警察ではなく時事通信社の側であるということになる(ところで、相変わらず、mixiニュースはmixiが執筆者だと思っている人がいるのだが、不思議だ)。

時事通信が、どうしてそのような措置をとったのか、真意は謎だ。




しかし、そんなことよりも、さらに気になったことがある。



というのは、「犯罪者なのに、在日というだけで氏名を公表されないというのは、おかしい」という批判があることだ。

この批判は、「犯罪者は氏名を公表されるのが当然である」という命題が成り立つことを前提とする。



しかし、第1に、なにゆえに、犯罪者は氏名を公表されなければならないのだろうか?

氏名がわかることが、犯罪の予防に役に立つのだろうか?

通常は役に立たないだろう。

むしろ、犯人の更生を阻害するという負の側面の方が大きいように思われる(だからこそ、少年法61条は、非行少年について実名報道することを禁止しているのである)。



第2に、これがより重要であるが、逮捕された者は「犯罪者」なのだろうか?

もちろん、答えは否である。

逮捕された者は、「罪を犯したと疑うに足りる相当な理由」があるにとどまる(刑訴法199条1項本文)。

(さらにいえば、有罪判決を受けたからといって、それは「通常人であれば合理的な疑いを挟まない程度」に犯罪の証明がなされたというだけであって、本当にその者が犯人であるかは、神のみぞ知る、である。つまり、厳密に言えば、誰が犯人であるかは、永遠にわからない。)


裁判員裁判が導入された現在、逮捕された段階で被疑者の氏名や供述内容を報道することは、余談排除の観点から多分に問題があるということは、常々指摘されてきていることである。



陪審制がとられているアメリカでは、逮捕段階で被疑者の氏名を公表することは控えるという習慣が、マスメディアの中で醸成されているらしい。
また、逮捕された被疑者が自白をしたなどと報道するのは、報道機関としてあるまじき行為と認識されているようである。





マスメディアを批判するのであれば、「犯罪者なのに氏名を公表しないのはおかしい」ではなく、「逮捕されただけなのに、犯罪者として氏名を公表するのはおかしい」と言うべきではないだろうか。

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