days of cinema, music and food

2009-11-30

”Fight Club” on Blu-ray Disc

[][]"Fight Club" on Blu-ray Disc 22:13


凝り性デヴィッド・フィンチャー監修のBlu-ray Disc『ファイト・クラブ』を早速鑑賞しました。

劇場ではブラックな描写で笑いを誘われ、石鹸箱の包みを模した凝ったパッケージのDVD-VIDEOでも何度も楽しませてもらっていますが、さてBD版はどうか。

既にkajugumiさんサスケさんのところでも紹介されていましたね。

以下は私なりの感想です。


それにしても、劇場で観てからもう10年経つんですね。

月日の経つのは早いものです。

しかし結論から言うと、『ファイト・クラブ』BDは、映画の輝きを直径12cmのディスクに封じ込めた素晴らしいパッケージに仕上がっています。


携帯電話が殆ど登場せず、公衆電話黒電話が使われていたり等の早くも古い描写はあるものの、作品の持つ混沌とパワーは未だ魅力失せず。

やはりこれは欠点があっても傑作です。


映画の出来については、公開当時に書いたレヴューとほぼ同じ印象を持ったのですが、今回気付いた点について述べます。

はい、食べ物ネタです(^^

クリスピー・クリーム・ドーナツの箱が何度も登場するので、日本では行列に並ばないと買えないものも、あちらでは普通に食べられているというのも分かります。

また、序盤のくずかごのフルCGショットでは、スターバックスなどと一緒にその箱が放り込まれています。

エドワート・ノートン演ずるナレーターと、ミートローフ演ずるボブの再会場面。

ここでもボブがドーナツの箱を持っている。

登場人物がすっかり感化されている、物質文明及び消費文明の象徴の1つ、という扱いなのでしょう。

こういう細かい描写も、公開当時では分からなかったこと。

映画は後から観ても面白いものです。


今回、ブラッド・ピット演ずるタイラー・ダーデンとナレーターの関係を承知の上で、改めて観てみました。

ヘレナ・ボナム・カーターら周囲の人物は、さぞかし振り回されたことでしょう。

前提を知っていて観直してみても、きちんと手抜きせずに演出されていることが分かります。


さてあちこちで書かれている通り、私もメインメニュー起動時に一瞬騙されました。

「何でこの映画が!?あこぎな20世紀フォックスのことだから、何らかの宣伝か!?」

こういった意地悪も映画に合ったものですね。


BDとしての品質です。


まずは画質。

これはフィルム映画のBDとして最高峰の1つに数えられるのではないでしょうか。

フィルムグレインも適度に残しつつも、高解像度にノイズも少なく、色味もかなり自然に出ています。

お陰でロブ・ボーティンのグロテスクな特殊メイク(ジャレッド・レトの顔面半分崩壊とか、後頭部が吹っ飛んだ死体とか)や、フルCG場面もはっきり分かってしまうくらい。

ダーデンと主人公の住処と、クライマクスの夜間都市部の寒々振りなど、色彩設計も余計に意識してしまいました。


音質もかなりのもの。

冒頭のダスト・ブラザーズによるテーマ曲も轟音で鳴り響きますが、細かい電子楽器音も色々と鳴っているのがはっきり分かります。

台詞やモノローグも明瞭。

凝ったサウンド・デザインも高音質で聴けるとあって、フィンチャー作品常連のサウンド・デザイナー、レン・クライスの仕事振りも楽しめてしまいます。

ちょっと家のAV機器がグレードアップしたんじゃない?と錯覚してしまいました。

もっとも、これは先日入手したサンダーロンブラシによる静電気除電、のお陰の可能性もあります。

この日はスピーカのユニット、PS3及びアンプの本体・背面端子、Cine 7のレンズ部分及び背面端子をブラッシングしました。

ブラシする前後で比較視聴すれば良かったかも知れません。


ジャケット外箱は表がノートンのみの絵柄、裏面がブラピのみの絵柄ですが、中のプラスティック・ケースはブラピとノートンの2人が映っている絵柄。

北米盤と同じデザインですね。

石鹸箱の包みデザインの方が好みですが、BDならではのパッケージを意識してこういうデザインになったのでしょうか。

プラスティック・ケースの方はそんなに悪くないように思えましたが、それでも缶ケースとか、何か捻りが欲しかったというのも正直なところです。


音声解説も含めて特典はてんこ盛り。

DVD-VIDEO版と違うものに関しては、全て観たいと思っています。


『ファイト・クラブ』がお好きな方には、必携Blu-ray Discです。

しばしば 2009/12/01 00:18 映画の方も好きな映画なのでコメントを…
「ファイトクラブ」は僕も劇場に観に行きました。

あの頃僕は20代前半でしょうか…アナーキーなものに強く惹かれた時分でもあったはずです。

ブラックジョークで今でも残っているのは
「ヒズ ネーム イズ ボブ・ポールセン」ですね。本当に自分でも不思議なくらいこのワンフレーズは忘れません。なんでだろ・・・

エドワード・ノートンはこのあとネオナチの映画、アメリカンヒストリーXにも主演してましたよね?
本当に素晴らしい役者です。

最近忙しく映画も見る機会が減りましたが
これほど素晴らしいレビューを目にするとまた観たくなりますね!!

サスケサスケ 2009/12/01 19:59 家のブログにコメント下さりありがとうございます
記事に紹介もして頂き恐縮しております
>フィルム映画のBDとして最高峰の1つ
これは私も同意見ですね 相当数のタイトルを見ていますが
フィルム感の強い映像であれだけ素晴らしいのは少ないです
まぁ後出しの特権かも知れませんが だんだん良くなって来ます
ただWOWOWなど有料系放送のレベルも上がって来ているので
より一層 セル盤の質が問われると思います

HorkaHorka 2009/12/01 21:39 >しばさん
『ファイト・クラブ』、お好きでしたか。
アナーキーな映画と言えば、私はこれか『時計じかけのオレンジ』を思い出します。
ロックな映画、つまりカウンターカルチャー的映画といえば、これは『グッドフェローズ』、もしくは昨年観た『ヤング@ハート』を思い出します。
それくらい、この映画のインパクトは忘れられませんね。

そうそう、「His name is Bob Polesen...」!
今回見直してかなり印象的だったんですよ。
アナーキストのスペース・モンキーズが、実は全体主義に染まっていることを表わす鮮烈な場面でした。
エドワード・ノートンはルックスもあってか好き嫌いが分かれる役者でしょうが、私も好きです。
監督作品『僕たちのアナ・バナナ』も良かったですよ。
お店もあってお忙しいでしょうが、面白い映画がありましたら教えて下さいませ。

HorkaHorka 2009/12/01 21:45 >サスケさん
パワフルなblogをいつも楽しく拝見しています。
おっしゃる通り、セルBDは質が問われてくるでしょう。
DVD-VIDEO程の普及は恐らく望めないでしょうから、マニア向けにもしっかり作ってもらいたいものです。
画質・音質は当然ながら、特典、パッケージ・デザインも含め、所有する喜びをもたらしてくれるものにしてもらいたいものです。
その点、かつてのLDでも豪華BOXものは凄かったですね。
不況のご時世でもありますから、あそこまでのものはそう出来ないでしょうけれども、最初は特典無しの品質あんまし→特典付き→リマスター+特典付き…などと20世紀フォックス商法などをせず、各メーカーは最初から決定盤を出してもらいたいものです。

あと、誠に勝手ながら、こちらからリンク集に追加させて頂きました。
今後とも宜しくお願いします。

サスケサスケ 2009/12/02 21:12 こちらからリンクのお願いしようと思ってましたのに恐縮です
ありがとうございます
こちらもリンクさせて頂きました、今後ともよろしくお願いします
良い情報交換の場になれば幸せな気分になれます

HorkaHorka 2009/12/02 22:21 サスケさん、今晩は。
ありがとうございます。
そうですね、お互いに情報交換をして、趣味で楽しく幸せになりましょう!