days of cinema, music and food

2010-07-03

”The Hangover” poster

[]The Hangover 23:12


ネットでの劇場公開署名活動で署名したコメディ映画、『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』を観て来ました。

署名活動の効果もあったのでしょうが、ゴールデングローブ賞作品賞候補作品なのにオクラ入りはどうなのか…という話がワーナーの中であった模様です。

経緯はともあれ、ここは素直に劇場公開を喜びたいものです。

公開初日の土曜朝9時40分からのみなとみらいシネコンは、30人程度の入り。

朝一というのもありましょうが、知名度のあるキャストがいないのだから、これは仕方無いのでしょう。

コメディ映画は大勢の観客と一緒に笑いたいものですから、予想されたとは言え入りが悪いのは少々残念でした。


明後日が結婚というダグ、その親友のフィルとステュ、ダグの義弟アランの4人の男たちは、ラスヴェガスでの結婚前の最後のバカ騒ぎ=バチェラーパーティに出掛けます。

高級ホテルのスイートに泊まり、酒とギャンブルで大騒ぎするつもりだったのです。

しかし翌朝目覚めてみると、室内は破壊され、ダグが居なくなっています。

残された3人には何があったのか記憶が全くありません。

ダグの結婚式は明日。

それまでに彼を見付けて連れ帰らねば。

証拠を手繰りながら真相に迫ろうとする3人組ですが…


このプロットだけでも面白いですが、兎に角お下劣で大笑いの映画。

ホテルの室内にいたニワトリ、トラ、赤ん坊も可笑しいですが、フルチン姿のチャイニーズマフィアまで登場して笑わせます。

それと主役たちも各人がそれぞれ持ち味を出していて、面白い。

ハンサムで「結婚は地獄だ」というフィルを演じるブラッドリー・クーパーは、2枚目なのに悪ふざけが好きなリーダー格。

しかし彼も痛い目に遭っていきます。

将来は恐妻家間違いなしの歯科医ステュを演じるエド・ヘルムズは、差し歯を実際に抜いての情け無い役どころを熱演。

どこかピントがずれているヒゲデブのアランを演じるザック・ガリフィアナキスが一番可笑しいです。

この人、将来有望なコメディアンになるのではないでしょうか。

ヘザー・グレアムが「黄金の心を持つ娼婦」という、よくあるパターンの女性像を演じていますが、この映画自体がいつまで経っても大人になれない子供じみた男どものバカ騒ぎ映画なのですから、それも良しとしましょう。

彼女の役は大人子供の夢の具現化なのですから。


トッド・フィリップスの演出は所々凝った映像を見せるものの、全体的に意外に手堅い。

『ロード・トリップ』も『アダルト♂スクール』も未見なのですが、案外マトモな監督でした。

きちんと物語を語れるし、多彩なキャストの起用もあって人物描写も明確。

コメディではこういうのが基本として大事なのです。

もっとはじけても良いのではないかと思わせる場面もありますが、終幕でとある人物が車椅子で連れ出されるショットなど、前のショットとの間もあって大爆笑。

笑える映画なのは間違いありません。


気になる話の展開で牽引しながら、謎解きが出来る知性を持ちながら基本的に馬鹿な男どもを描き、下品な台詞とギャグで笑わせます。

コメディ映画としては上出来だと思いました。

こういう映画はホームシアターではなく、やはり劇場で観たいものです。

問題は劇場数が少ないことではありますが。


さて物議を醸した邦題ですが、私は原題そのままの『ハングオーバー』よりも、今のほうが内容が分かりやすいだけマシだと思います。

安易な原題のカタカナ化に元々反対というのもありますが、そもそも「hangover」が二日酔いの意味だと、どれだけ理解出来る人がいるでしょうか。

副題は長ったらしく愚直過ぎますが、単に『ハングオーバー』という題よりもマシです。

どうせならば『ハングオーバー!』というのではなく、何か思い切った邦題でも良かった気がします。


ところで当初は渋谷にて朝いちから観るつもりだったのですが、みなとみらいでも上映していることが判明したので、こちらにしました。

電車に乗る時間がさほど変わらないというのもありますが、行ったことのない新しいシネコンに興味があったのです。


今回行ったのは横浜ブルク13という劇場。

今年3月にオープンしたばかりのシネコンです。

エントランスは天井が低めですが、奥に進むとロビー全体が急に高い天井となり、開放感がありました。

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ソファとミニテーブルの数が多いのもグッド。

映画本編開始早々、スクリーンが1.85:1のままで左右圧縮されたワーナーブラザーズのスタジオロゴ上映で、「あれ?アスペクト2.35:1の映画じゃなかったっけ??」と不安に襲われましたが、直ぐに直ってほっ。

ちゃんと事前に確認してもらいたいものです。

と、こんなミスもありましたが、音響も含めて設備はとても良かったと思います。

みなとみらいは川崎同様にシネコン乱立気味ですが、最新鋭設備の劇場が増えるのは観客としてはありがたいですね。