モテキ Blu-ray 豪華版
昨秋に劇場でも楽しんだ映画『モテキ』をBDで鑑賞しました。
長澤まさみが最終兵器彼女的に超可愛いのはさて置いて、性欲と恋愛を混同している主人公幸男の感情も含めて(まぁ同義かも知れませんが)、痛い場面が多い恋愛=青春=性春映画となっていますね、これは。
とにかくイテテテテ…な場面が多い。
いや、イテテ可笑しいというべきか。
特に1番衝撃的なのは、麻生久美子が迫る「ゾンビ」場面。
今回、背景の自販機に「Zonbie」と落書きされているにの気付きました。
これは偶然なのかな?
前半の軽快な基調と違って後半は泥沼恋愛模様に陥りますが、ここで笑える人とひきつる人とで評価は分かれそうですね。
恋愛をテーマにしている以上、その本質から逃げないのは立派だと思います。
まぁそれでも、「一般的な」娯楽映画としてちゃんと成立しているのは、大根仁監督の腕が大きいと再認識しました。
リリー・フランキーも可笑しかったですよね。
実生活でこんなヒドい人が上司だったら、ヤな感じですが。
今までに見たことないものを、という大根監督の依頼によって出来たというエンドクレジット。
え!?これはナニかって?
実際に見てのお楽しみ!
映画ならではの、そして映画の内容を取り込んだ素晴らしいデザインになっています。
劇場ではHD撮影のこの映画をデジタル上映で観て、全体に解像度が低いのっぺりした質感なのが気になったものです。
ハリウッドのHD撮影映画とはかなり印象が違いました。
BDの画質は劇場版に忠実。
撮影機材だかスタッフだかの質なのか、監督の意図した映像なのかは分かりませんがが、ある意味興味深い。
何でHDでこうなのか、と。
ただ、アップになった長澤まさみの肌が明らかに若い人のそれで、これはHD撮影の恩恵ですね。
問題無く見られる画質ではありますが、BDユーザとしてはどうしてもハリウッドの新作とも比べてしまうのです。
例えば近年のデヴィッド・フィンチャー作品は『ゾディアック』以降はHD撮影ですが、ソフトはどれも高画質。
それらとは雲泥の差です。
『モテキ』は好きな映画なので少々残念ですが、このルックがこの映画には似つかわしいのかも知れないとも思いました。
その意味ではこれで正解なのかも知れませんね。
音は録音レベルが高いのに台詞がカンカン、そもそも日本語が聞き取りにくい。
特にその場面でフォーカスが当たっていない(つまり場面の中心ではない)脇役の台詞なんて、何言っているんだか分かりません。
これはミキサーの腕が悪いのでは?
さらにコンサート場面では演奏の音に臨場感がありません。
音圧が低いからです。
音楽やライヴが重要な映画なのだから、もっと音にこだわってもらいたかった。
もっとも、邦画は音にかける予算が限られているのは想像に難くありません。
映画を見ていて、歌の使い方とかマーティン・スコセッシの影響が大きいんじゃないかと今更ながら思いました。
『グッドフェローズ』とか『カジノ』とかの、場面と歌の歌詞のシンクロとか、歌詞が説明しているとか。
ただ『モテキ』の場合は、聴いている歌によって幸男がその気になってしまう、歌詞に勝手に洗脳されてしまうというギャグが何度かあるので、これは面白い。
ミュージカル場面は違和感無くちゃんとミュージカルになっていて、邦画では珍しいかな?
観てからPerfumeの『Baby Crusing Love』が脳内でぐるぐる回っています… (@_@)
かように『モテキ』は楽しく可笑しくも痛々しい、快作としてお勧めなのです。
時間を作って特典も観てみましょうか。
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