Ansible Two - 星暁雄の雑記帳 RSSフィード

2008-03-01

「情報共有(P2P)研究会」のこと

昨日、「情報共有(P2P)研究会」の懇親会にも出席。

若い人も、ちょっと古い人もいた。新しい事に取り組む人特有のエネルギーを貰うことができた。

技術ジャーナリストとして、P2PやALM(アプリケーション層マルチキャスト)の未来には非常に興味がある。

一つの理由は、産業界のパワーバランスを変える可能性があるからだ。Googleのような巨大データセンターを抱えるアプローチは、大資本にしかできない。そして、今からGoogleYahooAmazonというWeb巨大企業を、彼らと同じアプローチで追いかけても、追いつくことは非常に難しい。GoogleがGFSやMapReduceやBigTableといった技術を公表しているのは、そのレイヤーで追いつかれる心配はないという自信があるからだろう。

P2Pのアプローチは、まだチャンスが残っているように思える。つまり、小さなスタートアップ企業が、P2Pでパワーバランスを変えることができる可能性がある。実際、SkypeBitTorrentの例がある。

P2Pという言葉のニュアンスは、受け取る人によって異なってくる。WinMXユーザーの逮捕、Winny作者の逮捕という事件を経て、一時期は「P2P」という言葉自体がタブー扱いされていた時期もあった。大組織に所属する研究者は「P2P」という言葉を避けていた時期もある。(例えば「オーバレイ・ネットワーク」)。

この研究会の合間の雑談で聴いた、どきりとする話がある。「10億円あれば、Googleに吸い込まれたエンジニアたちが、自分たちのための仕事ができる組織が作れたはず」という指摘だ。トップノッチの研究者を集めて、ほんの少しの資金を注入できれば──。優秀な人々の共同作業を妨げる障壁があり、それを取り除くことができたら、と残念に思っている人が、おそらく何人もいるのだ。

とはいえ、草の根のレベルであっても、小さな会社であっても、できることはある。私がインターネット・サービス、P2Pアプリケーションに注目している理由は、小さなプロジェクトが大きな成果を出せる可能性があるジャンルだからである。

追記:「追いつくことは非常に難しい」といったんは書いたのだが、言葉が足りないと感じ、補足のエントリーを書いた。

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