rapeme.org ビフォーアフターオフ会

はじめに

二〇一〇年六月一九日〜二一日の三日間にわたり開催された、rapeme.org ビフォーアフターオフ会に彼女と一緒に参加してきました。僕は絵を描き、彼女は写真を撮影したり UST で視聴者に状況を説明したりしてくれました。僕の仕事の都合があり、一日中参加できたのは二〇日だけで、前後の日は途中で退出したのですが、とても充実した稀有な三日間でした。絵を描いたり絵描きさんと話をしたりして沢山アウトプットをしたし、同じように人の絵を見たり人から自分の知らないことを聞いたりして、山ほどインプットした感じです。やや濃密すぎて、日常生活に復帰するのに数日必要でした。

絵を描いていた時間帯は皆、黙々と絵を描き、たまに小休止を取るときに周囲の人と話たりする感じで、絵描きにとってすごく心地良い空間が広がってました。まるで皆が真面目に参加している美術の授業みたいな。

僕は三日かけて洗面台の女性の絵と、トイレ付近の壁に怨霊のような絵を描きました。洗面台の絵はシャーペンで下書きをしてマッキーで筆入れ、トイレ付近の絵は木炭でゴリゴリやって一発で描いた。絵を描く人で互いに見たり見られたりしながら作った作品なので、やや普段の絵と違うニュアンスが出た。あと、普段は紙に作品を描くのだけど、人の家の一部として作品を描くんだなあなどと考えながら絵を描いたので、場所と作品のテーマにつながりを持たせてみたりもしました。そんなわけでこの数日間、脳味噌の疲れが全く取れなかった。

作業風景など

@lovalotta, @toumorokoshi, @suga_public が撮影してくれた写真を勝手に使いつつ、僕自身の作成風景を振り返ってみる。


ビフォー★アフター初日が開始してまもなく撮影された一枚。何を描くか全くノープランでやってきた僕はマッキーを片手に悩んでる最中。この時、柱に落書きをしてたんだけど、これは結局作品にならなかった。なんてこった!





それからしばらくして、やっと何を描くか漠然と決まってきた頃。飲み物を調達したり喫煙したりしている間に人が増えてきて、部屋の奥の壁が段々手狭になってきたので、洗面所の壁に進出してます。この時点で決めてたのは『女性を描こう』って事と『細かいテーマは水場から着想しよう』って事くらい。


いつまでも鉛筆で描いていても存在感が出ない(壁に鉛筆で描いても、ビックリするくらい薄く見える!)ので、腹をくくって色々な事が決定しないままマッキーで線を引き出した。まだ肝が座ってなくて、ところどころ線がブレてたり迷いが見られる。でもこのあたりから、線を引きながらどんどん次が決まっていって気持よかった。このへんが写真に残ってないのは、きっと僕が犯罪者チックな笑顔だったからだと思う。


マッキーで線を引いている最中に、初日の作業は終了。皆が酒を飲み始めたところで、僕は国分寺に戻ってお仕事。

翌日も一三時ちょうどくらいから作業を開始して、ほぼ完成。ちょっと時間を置くと不満なところが出てきたりして、細かい修正を入れたりしてるところ。結局この後、髪の毛の先端部分とか唇とかにちょっとだけ色をつけて完成。




やや時間に余裕があったので、ハデカンさんの木炭を借りて二枚目の絵を描き始める。トイレから出てきたときに一番に見える場所なので、ちょっと薄ら怖い感じの絵を描こうという魂胆。勢いだけでどんどん描き進めていく。


そしてこんな事に。暗がりで見るとそれなりに不気味なんじゃないでしょうか。

感想など

一言で言えば『楽しかった』に尽きる感じです。沢山の人と仲良くなれた感じがするし、あんなゲラゲラ笑った酒盛りは久しぶりだった。芸術の話をしたりされたり、ヒューマンビートボックスが上手い二人のセッションを見たり、未体験ゾーンな事が多くて濃厚でした。

こういう機会に知り合った人との縁は大切にしたいなあ。なかなか作品を作る人同士ってつながらなかったりもするし。