(承前)
次の目的地に向かう道程で、絶え間なく続く客引きの嵐。
いやはや壮絶だった。流石土曜夜の歓楽街だなぁ、という感。途中で「店、決まってる?」と何回も聞かれた。あぁ、決まってるさ。餃子屋だけど。
ちょっとした脇道の、しかも雑居ビルの中にあったので、一瞬見逃しそうになったけれど、この赤い看板を見つけた時はホッとした。
神戸餃子の店、イチローだ。
「餃子探しの旅・大阪編」と謳いながら、神戸餃子の店というのは如何なものかという気はする。
けれど、神戸餃子が、大阪の地でどういう形で根付いているのかを研究することも重要だ。(←無理矢理w
胸を弾ませて暖簾をくぐってみたところ、あいにく満席だった。店内は、カウンターのみ、7席程度の小さな店で、それがきっちり埋まっていた。
ただ、ほんの5分も待っていると、すぐに客が数人出てきた。ちょうど入れ替わりのタイミングだったようだ。勢い込んで入ると、おかみさんから、ちょっとたどたどしい日本語でこう言われた。
「あら、お兄さん、待っててくれたんだ。嬉しいねぇ」
商売用語とわかっていても、やっぱり「お兄さん」と呼ばれると嬉しい。それだけで、この店に来て良かったと思った。単純だなぁ。
店内はお世辞にも綺麗とはいえない。でも、おかみさんの人徳なのか、何だかとてもあったまる、居心地のいい店だ。
餃子包みから会計まで、全てひとりで切り盛りしている。
それだけに、餃子が出てくるまでには少し時間がかかったけれど、話し好きのおかみさんで、そんな話を聞いているだけでも楽しかった。
餃子を待つ間に出てきた味噌だれ。
焼餃子来た−!
特製の味噌だれがとても合う。小ぶりながらも、皮と具のバランスが良く、具もザクッとした食感があり、とても美味しかった。これで1人前280円だから安い!
写真は2人前だけれど、これで560円というのは実に満足だ。
水餃子も注文。
こちらは600円もするので、なぜだろうと思ったら、1人前の個数が焼餃子より多かった。
焼餃子とは別の手間が掛かるから、「2人前ベース」の値段になっているのだろう。
焼餃子と具は同じ。皮がもちもちしていて、味も悪くなかったけれど、個人的には焼餃子の方が好み。
とても気に入ったので、今度神戸に行ったときには、「本家」の味も食べてみたいなぁと思った。
(以下、続く。)
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餃子探しの旅・大阪編(その2:神戸餃子の店 イチロー)
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