(承前)
61.5km地点、カヌー館。
四万十川ウルトラマラソンのレストステーションは、サロマのレストステーション(ホテルグランティアサロマ湖)よりも、約7kmも遠い。
ただ、僕はむしろありがたいと思った。
サロマのレースでは、毎年、54.5km地点のレストステーションでほっとするものの、その後、60km過ぎあたりから身体がヘトヘトになってしまっていたからだ。疲労困憊のピークになった時に、「心のよりどころ」があった方がいい。
前回のエントリー*1で書いたように、四万十川ウルトラは、50km過ぎから過酷なアップダウンで苦しかったが、その先にレストステーションが控えていることで、何とか心折れずに走れた。
61.4km関門通過。ここから約100m走ると…。
黄色いパーカーの海。
ボランティアの方々による、あたたかい声援に迎えられ、レストステーションに到着だ。サロマと同様、数十メートル前から僕のナンバーカードが伝達コールされていて、預けていた荷物はスムーズに受け取れた。
僕が、レストステーション行きバッグの中に入れていた物は以下の通り。
だった。
僕は、当初からの予定通り、ここでTシャツを着替え、帽子を取り替えた。
ここまでかなり汗をかいていたし、エイドで水をかぶりまくったため、Tシャツも帽子もぐちょぐちょだったから、着替えたことでとてもすっきりした。
エアーサロンパスで、足の疲労も軽減。あぁ、レストステーションに着いてよかったなぁと、あらためて思った。
Garmin410は、Garmin220Jがバッテリ切れになった時に備えての予備。220Jは、GPS使用時、公称10時間のバッテリ容量なので、僕の走力ではゴールまで持たないからだ。
サロマ後の経験から考えると、11時間以上持ちそうな感じだったので、一瞬、220Jのみで押し通す考えも頭をよぎった。できれば、余計な物は持ちたくない。
ただ、後半もあの時と同じように走れるかわからないし、あれから4ヶ月経って、220Jのバッテリが摩耗している可能性もある。
ということで、やはり持って行くことにした。ウエストバッグがパンパンになってしまうが、仕方ない。
補給食予備のショッツエナジージェルは、後半用の予備として3本用意していた。しかし、スタートから持って来たショッツの残りが、まだ2本あったため、補充しないことにした*2。
四万十川ウルトラは、エイドでの補給食がとても充実しているため、ショッツがなくても乗り切れそうだと思ったからだ。
そして。
特別なお守り。きっとつらくなる筈の後半に支えてもらおうと思って、レストステーション行きの袋に入れていた。
ちょっと重いし、嵩張るので、少し迷ったが、やはりこれは持っておくべきと思い、ランニングパンツのポケットの中に入れた。
少し重さを感じたが、それがきっと、今後心の支えになると思った。
装備完了。いざ、後半戦への出発だ。
軽く水分を補給。
パンやカステラなども用意されていたが、僕はスルー。
それほどお腹は空いていなかったし、途中のエイドでもパンやカステラなどが十分に用意されていたので、あえてここでゆっくり食べる必要もないと思ったからだ。
サロマでの経験上、あんまりここでのんびりしていると、後半、リズムを崩してつらくなる。
ということで、僕は早々にレストステーションを出ることにしたが、その出口で、こんな看板をみつけて、ちょっと苦笑。
あと38km…w
まだ、フルマラソン近い距離を走らなければいけないのか。
これは励ましのメッセージなのだろうけれど、あと38kmなどという表示を見ると、却って心が萎えてしまう人もいるんじゃないかと思う。
僕も一瞬萎えかけたが、でも、既に62kmも走ってきたんじゃないか、それに比べれば軽い軽い、きっと乗り切れる筈だと考え直した。
しかし、もちろん「軽い」なんてことはなく、本当につらいのはここからだった。
(以下、続く。)
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