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選挙しないとどうなるか?

 「選挙などいらない、必要ない。」という人がいる。どの党が勝っても何も変わらないからどうでもいいーと。そうだろうか?と言いたくなる。では選挙のない国を見てみよう。

 代表的なのは、中国と北朝鮮(正確にはこれらの国は選挙はあるにはあるのだが、共産党の許可を得ないと立候補はできない仕組みになっているので、実質的に現在の政策、国策に賛成している人だけが立候補者となっている)。そして結果はどうなっているか。中国では深刻な大気汚染。都市部では日中でもひどいスモッグがかかっている状態となっており、とても人が暮らしてゆける大気ではない。市当局に文句を言っても受け付けるだけでほとんど何もしない(あまりにひどいので最近ようやく重い腰を上げ、対策に取り組み始めたというところ)。なぜこうなるかというと、車が無秩序に増えすぎていることと、公害発生源の石炭火力発電を所有する大手電力会社、あるいはばい煙を吐き出す大手企業から市の幹部らに闇金が配られているからだ。こうして、大手電力会社や大手企業は高額の公害対策装置の施設、公害対策措置などの支出をしなくて済む。市幹部も闇金でおおいに潤うーという構図だ。だからどんどんひどくなる。ひどくなるのは大気ばかりではない。軍隊も警察も裁判官も国の指導層のいいなりになる者を幹部として任命してあるので、正義のために動くことより指導層の指示の方を優先する。中にはおかしいと思って逆らう者もいるが、そうすると幹部の地位を剥奪(はくだつ)されてしまう。この象徴的な事件が天安門事件だ。正しい公正な選挙を求めて天安門に集まった大学生を戦車でひき殺し、あるいは狙撃兵が狙い撃ちしほとんどが殺されたそうだ。(こうゆう実態は中国国内では絶対に報道されない。外国にも断片的に漏れてくるだけだ)
 南京大虐殺ならぬ「天安門大虐殺」なのだが、そんな事態はそもそも無い「誰も死んでいないし、何も起きていない」ーということになっている。中国では6,7人の指導層と解放軍首脳がわがままに国を動かしているーというのが実態だ。そして最近では「習近平」一族に権力が集まりつつある。つまり、「汚職撲滅(ぼくめつ)」の大義名分の元、有力ライバルたちが次々摘発され、死刑などで抹殺され始めている(中国では大きな汚職は死刑)。中国の国家的な実力者ともなれば多かれ少なかれ何かしらのワイロを受けているのは当たり前という感じなので、たたけば必ずホコリは出てくる。(中国では昔から「ワイロは送り、送られ」という習慣が一般的。清潔だったのは後にも先にも周恩来さんただ一人ぐらいではないか)。北朝鮮では1950年代にこのような粛清が行われ、ついにはライバルは誰一人いなくなり、金一族による「金王朝」が成立した。

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