人類は衰退しました

今月ガガガ文庫から、田中ロミオの初小説。
数が激減し、衰退の一途を辿っている人類。その人類に代わり、身長10cmの小さな"妖精さん"が繁栄している未来の地球が舞台。"妖精さん"は臆病だけど、集まると凄い技術を発揮。んで甘い物好き。主人公の女の子は、この"妖精さん"と人間の間を取り持つ"調停官"に任官したばかり。早速"妖精さん"たちと仲良くなろうとするが...と言うお話です。
面白かったです。
チビっこい"妖精さん"達が妙に可愛くて良い感じ。持っている技術力と知性が噛み合ってなくて、その凄い技術を無駄に使ってるのがが素敵です。また、"調停"とは言え、基本的に"妖精さん"達はノンビリホノボノ。争う事なんて全くないし、しかもお菓子好きでお祭り好き。主人公は一緒になって遊んでいるようにしか見えません。
主人公は、見た目は真面目で純真な雰囲気。けど農作業がしたくないから調停官になったと言う、微妙に黒くて不真面目な感じもあるのが良かったです。この性格があるからこそ、コメディとして面白いんだよなぁ。
と言う訳で、普通に満足な1冊でした。あとがきを読む限りでは、続きがあるみたいです。この雰囲気好きなので楽しみ。