ウェスタディアの双星

『お留守バンシー』の作者、小河正岳の新シリーズ。
宇宙戦争モノ。賢王が不慮の事故で倒れ、ロクな後継ぎが居ないウェスタディア王国が舞台。隣国からの侵略を恐れ、後継ぎとなるはずだった王子とか家臣や軍がみな逃げ出してしまい、残っているの人材は僅か...と言う状況でなんとか侵略から国を護ろうとするお話。


結構面白かったです。
王位についたのはまだ若い王女。それを支える若い外務卿。敵と戦うのはこれまた若い兵卒の不良軍人と何故か書記官...と、皆逃げてしまった後に残ったメンバーは少なく。なんとも心もとない訳ですが、しかし逃げなかっただけあって皆国への忠誠心が高く、士気はバッチリ。そこから始まるドンデン返しが、とても痛快でした。
表紙は女王様だけど、タイトルとサブタイトルを考えると、主役は敵と戦った2人と考えてよいんでしょうか? 見事な凸凹コンビだけど、それがまた面白い。ひとまず危機を回避したウェスタディア王国も、次の巻ではより厳しい立場に追い込まれそうですし、今後の活躍にも期待。