ほうかご百物語

今月の新人さんその2。第14回電撃小説大賞・大賞受賞作。
犬・猫・狐に狼...と、耳の種類には事欠かない昨今のライトノベル業界ですが、遂にイタチが参戦。ヒロインはイタチっ娘ですよ!
と言う訳で、イタチの妖怪がヒロインなお話。ある日、人間に化けて主人公の前に現れたイタチさん。しかし正体を見破られて去ろうとしたものの、主人公に「絵のモデルになってくれ!」とせがまれ、そのまま学校に居付く事に...と言う展開。高校の美術部を舞台に、校内で起こる妖怪事件を解決していきます。
日本の昔話をモチーフに、色んな妖怪が現れては厄介事を引き起こして、それを主人公達が解決して行く事で話が進むんですが...割と普通な感じ。それなりに危険な事件も、どこかホンワカした雰囲気の中で話が進むので、「なんとかなるんだろうなー」ぐらいにしか思えないのが残念な所です。この雰囲気は嫌いじゃないけど、個人的にはもう少しメリハリが欲しかったかも。
ただ、ヒロインのイタチさんは良い感じですね。素直で健気な頑張り屋と言うのは、読んでいて普通に好感が持てます。こう言うキャラは貴重です。今後の活躍にも期待。
しかし、何故に新井輝の名前が? おそらく偶然なんだとは思うけど...見た時は爆笑した。