耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳

第10回えんため大賞・優秀賞受賞作。
王国民の王族と本地民が集う学校へと入学した主人公。入学初日にある王族達と仲良くなった主人公。気が付けば自治委員に任命されてしまい...と言う感じのお話。

これは色々と無理でした。裏では本地民と王国民は対立していて、それがキッカケでクラスメイトが陥れられ、主人公が助けるために奔走する...と言う展開なんですが、主人公の一人称で語られる地の文が全く肌に合わず。妄想に次ぐ妄想がひたすら書き連ねられていて、話を追うのが辛い。その妄想を楽しめれば良かったのでしょうが、個人的には無理。主人公は、会話文だけを見ればかなりまともな言動をしているのに...この地の文のお陰で全然魅力を感じられなかったのが厳しい所です。

終盤の主人公の踏ん張り方は凄いし、クラスメイトの協力もとても熱かったので、余計に地の文のノリについていけなかったのが残念です。読む人によって、とても好き嫌いの分かれそうな作品でした。