無限のリンケージ

第1回GA文庫大賞・奨励賞受賞作。
3つのリングに込められた能力を使い、決められたフィールドで1対1の戦いを行うスポーツ・Battle of Triple Ring。時には"事故"で死人さえ出る激しさから、銀河中で大人気。主人公・ロバートはこのBTRのプレイヤー。新参チームでありながら、遠距離戦を選ぶプレイヤーが多い中、剣と盾と言う近接武器を好んで使って人気を博していた。んで残り試合の戦績によっては、上位リーグ昇格なのだが...と言う展開。

面白い面白い。バトルものかと思いきや、それはあんまりメインじゃなくて、どちらかと言えば人間関係? がメインのような内容。もちろんバトルも沢山ありますが...印象に残っているのは、戦いのシーンよりも各キャラの決意とか覚悟だったりします。終盤は少し重めな展開に感じられましたが、それを覚悟と共に乗り越えて行く所が合う場らしかったです。

主人公は重い過去を抱えていて、その精算のためにBTRへ参加。その主人公に惚れている、ヒロインでチームのサポートメンバーであるメイトの天才少女・サクヤの恋愛。と言うか、主人公はロバートじゃなくてサクヤじゃね? と思ったり。サクヤがロバートの為に目一杯背伸びをして、真実を知り、時折落ち込んで、それでも諦められなくて、励まされて立ち直って、最後には大芝居。メッチャ格好良いなー、このヒロイン。
もう1人のサポートメンバーであるベックスも良い感じ。ヒロインの先輩と言う事で、口は悪くても大事な所ではちゃんと心配し、気をかける。こんな大人が側にいるからこそ、このヒロインあり! と思わせてくれました。

こんな感じの1冊でした。面白かったので続編希望。