ソードアート・オンライン 4

シリーズ4冊目。新しいMMORPG・ALOに囚われたアスナを救うべく、キリトが頑張る話の2冊目です。これでALO編は完結。
相変わらず面白かったです。正直なところ、中盤はいくらキリトでもちょっと都合が良過ぎないか? と思ったりもしたのですが、それでもアスナを救うためにガムシャラに突き進むキリトは格好良かったし、なにより熱かったです。
どうしてもキリトとアスナの2人に目が行ってしまいましたが、そんな中でもキリトのプレイヤー・和人の妹である直葉の話も凄く良かったです。直接の血の繋がりはない事を知り、兄である和人を好きな気持ちが抑えきれない。でも和人にはアスナがいる。ALOで兄とは知らずに出会い、惹かれていったキリトに対する思いが膨らんだところで、その正体を知った時の気持ちを考えると、とても切なくなりました。

そして吹っ切れて立ち直ったかと思ったところであのエピローグ。SAOに参加していない直葉の感じた疎外感はどれほどのものだったんだろう。周りの仲間はそんな風に扱う気は全く無いんだけど、でも、それでもSAOと言うゲームの参加者だけに通じる空気みたいなのがあったと思うし...殺人ゲームとして世間では捉えられているSAOはその通り酷いゲームだったとは思うけど、しかしそこで2年間過ごして生き残った人々にとっては、その2年は紛れも無く現実。文字通り命がけの2年間を共に過ごしてきた絆は固いよなぁ。
しかしエピローグの最後はビックリ。まさかラストであんなのが出てくるとは思いもよらず。これで直葉も少しは心和らぐのではないでしょうか。でも、どう続けるんだろうなぁこれ。あとがきを読むと凄い展開になりそう。楽しみです。