銀の河のガーディアン

三浦良の新作。魔術で銀河を統べた帝国が舞台。主人公は膨大な魔力と女性と見間違われる容姿を持つ少年で、軍のとある舞台に配属になる事になったのだが、赴任地へ赴く際、何者かに宇宙船が襲撃される。そこへ、迎えに来た軍の少女・ラリエナが助けに入り、軍では彼女とコンビを組む事になったのだが...と言う感じに話が始まります。
何とも言えない1冊でした。つまらなくは無いけれど、イマイチ盛り上がりに欠ける...。まだ序盤なので、世界設定と導入がメインなのかも知れませんが、それにしては最初から国の存亡がかかった大事件が発生。でもどうにも淡々と進んだ印象が強かったです。銀河を舞台に魔術と科学技術が入り交じり、ロボットに乗って戦うと言う...設定自体は好きなので、今後の展開次第でしょうか。帝国と、帝国に滅ぼされたものの、魔法を使えない人達の国だった銀河系同盟。未だに火種は燻っていて、壮大な話になりそうだし。
主人公はひたすらに落ち着いたキャラで何があっても動じず、完全に受身な姿勢で大抵の事を受け入れる性格。でもヘタレな訳じゃなくて自分の生き方みたいな部分はしっかりと持っているので、掴み所の無い感じがしました。逆にヒロインは分かりやすい性格。主人公とヒロインが良い感じに対照的でした。上手くいきそうなコンビですね。このヒロイン、凄く苦労しそうだ...。
後、イラストが素晴らしかったです。スーパーダッシュ文庫『アンシーズ』のイラストを書いていた人ですが、好きなんだよなぁ、この人の絵。