神様のメモ帳 8

シリーズ8冊目。四代目から雀荘を荒らしている奴らを探す手伝いを頼まれた鳴海。そこから話が転がり、1年前、彩夏が巻き込まれたあの事件に繋がっていく...と言う展開。

序盤は麻雀がメインで、四代目父が登場したりと微妙に短編っぽい展開だったので、色んな話が入る1冊なのかな? と思っていたら、ガッツリと本編でした。しかも、まさかのエンジェルフィックス再登場。彩夏が巻き込まれたあの事件に触れる事はタブーで、もうやらないんじゃないか? と思っていたので、エンジェルフィックスが話に絡んできた時にはビックリでした。
そして彩夏を庇う鳴海と、情報を持っているなら引き出すと引かない四代目の対立なんかもあり、話はどんどんと辛い方向に転がって行く展開にはハラハラ。鳴海の考えも、四代目の考えも分かるだけに、どちらかに肩入れして読む訳にも行かず...。厳しい展開でしたが、でも終わってみればそれほど苦味が残らない結末でホッとしました。彩夏が巻き込まれた事件の真相も、やっと最後の最後まで紐解かれ、その真相が何とも切なくて。この真実が先に分かっていれば...とも思わなくもないけれど、時間は戻らないんだよなぁ。
しかし、アリスは本当に鳴海にベッタリですね。もうさっさと付き合っちゃえよ。