まあいいか。

2012.07/31 Tue. 無駄に過ぎる日々

[] マグダラで眠れ

支倉凍砂の新シリーズ。騎士団付きの錬金術師・クースラが主人公。冶金技術に魅入られいるクースラが、その道を突き進むが故に教会の教義に反した咎で左遷先に選ばれたのは戦場の前線にある工房。かつての馴染みである錬金術師・ウェランドと共に贈られたがその工房は、前任者が不審な死を遂げていた。そして、その工房で監視役を名乗る小さな修道女と出会い...と言う感じに話が始まります。

とても面白かったです。錬金術師と聞くと、どこか胡散臭い印象を受けるのですが...確か胡散臭い事には変わらないのですが、やっている事はとても真面目。鉛から金を作る事を目指している訳では無く、あらたな技術の開発を主目的に置く集団、と言う意味での錬金術師。主人公は特に冶金技術に関心が強く、どうすればより良い鉄が精錬出来るのか? を常日頃から考えているキャラクタ。科学技術そのものが発達過程にある世界観なので、技術の進歩は試行錯誤と実験と言う基礎に忠実な進め方です。しかしその実験方法に行き過ぎな部分があって、時には教会や世間から睨まれる...と言う展開です。

話は、前任者の残した冶金技術をなぞる形で進んでいきます。前任者が死んだ理由はその冶金技術にある事が濃厚な中、しかしその素晴らしい成果を、仕事として、そしてなにより錬金術師として追わずにはいられない。己の身の危険よりも、技術が埋もれてしまう事を恐怖する心境がとても良かったです。ある意味狂気の域なのかも知れませんが、このぐらいの方が好感が持てる。

監視役の修道女・フェネシスも良かったです。明らかに捨て駒として教会から派遣されてきて、怯えながらも任務に忠実であらんとする姿。時折見せる、歳相応の好奇心。徐々に主人公との距離が縮まり、打ち解けていく感じが良かったです。しかし、終盤で明らかになる真実にはビックリ。そういやこの作者、『狼と香辛料』の人だよね...と、妙な納得の仕方をしてしまいました。

まだまだ話は始まったばかりですが、まだ見ぬ領域を目指して進む錬金術師達の行く末がとても楽しみです。続きに期待。

2011.07/13 Wed. 多分買う量を減らすべき

[] 狼と香辛料 17

長く続いた『狼と香辛料』、シリーズ最終巻。

と言っても実質的な最終巻は前巻で、これはちょっとした後日談と短編で構成された1冊でした。

温泉街・ニョッヒラに湯屋を構え、腰を落ち着ける事にしたロレンスとホロ。短い後日談の中、ベッタベタなカップルっぷりを、これでもかと言う程に見せつけてくれます。もう御馳走さまとしか言いようが無い。本気で心を許して甘えるホロが、こんなにも可愛らしくなるとは...。ロレンスの方も余裕が生まれていて、2人で築き上げてきた信頼と時間の長さをさりげなく見せつけてくれます。

しかしなぁ。ホロの様子から、あれ? ひょっとして? と思っていたら、本当にそうなんだもんなぁ。これを見せつけられるエーブやノーラ達の事を考えると...ああ面白い。

未来を想像して楽しく、そして微笑ましくなるようなラストをもって、完結。最後まで良いお話でした。ありがとう。

2011.02/15 Tue. ちょっぴり残念だった

[] 狼と香辛料 16

長らく続いたロレンスとホロの旅、これにて本編最終巻。

ヨイツへの情報を求め、様々な危機を乗り越えて辿り着いたレスコの街。しかしこの街でも、儲け話の裏にきな臭さが漂い、逼迫し事態に陥ってく展開にはハラハラとさせられました。ロレンスへの想いが募れば募るほど、ホロの強気な仮面が崩れていく。危険に飛び込もうとするロレンスを必死で食い止めるホロの姿からは、その本気さがありありと伝わって来ました。

ロレンスはロレンスで商人としての自分と、ホロを選んだ自分の間で揺れて揺れて。ここまで来たらハッピーエンド以外あり得ない。そうと分かっていても、ひょっとしたら...と言う不安がつきまとって、最後まで落ち着いて読めませんでした。しかし...そんな想いに揺れながらも、ロレンスとホロが心を繋いでひっくり返した最後の展開がとても良かったです。はるか南、パスロエの村で出会い、この北の地までの間に築き上げた信頼と愛情の全てが、この瞬間に集約されたかのように思いました。素晴らしい。

そして読み終わった後の感想はただ一言。お幸せに。

2010.08/22 Sun. 久しぶりに勝てた気がする

[] ボドゲ

今日は突発ボドゲの日。昼から5時間程遊んできました。珍しく勝率が良い感じで嬉しかったです。勝っても負けても楽しむのがボードゲームだけど、やっぱり勝てば嬉しいし負ければ悔しいし。そう言う意味では気持ちの良い日でした。

そして外に出たついでに、MF文庫Jの新刊を何冊かゲット。今月も色々出てるなぁ。

以下、遊んだゲームの感想です。

行商と信頼

角川スニーカー文庫『放課後の魔術師』の作者土屋つかさ作のボードゲーム。先日の夏コミで頒布されていたものをプレイ。『狼と香辛料』を題材に、各地を回って商品の仕入れと売却を繰り返して、街の信頼を得るゲームです。皆のダイスの出目で戦略が変わるので、割と運に左右される感じ? 初プレイだったので思いつくままプレイしていましたが、最後の最後で2都市の信頼を一気に得て逆転勝利。丁度手元にホロが回ってきた上に、キャラカードが見事に噛み合ったのが嬉しかったです。

そう言えば、イラストが原作より可愛いよね!! と専らの評判でした。このホロのイラストは素晴らしいと思うんだ。

グレンモア

スコットランド人になって村を拡張していくゲーム。先日遊んで、何も出来ないまま負けたので、今日はリベンジ戦。序盤から村と城を中心に集めて、最初の決算でキャプテンボーナスで8点入手。しかし資材が枯渇気味で欲しい建物が買えなかったり、手番の関係で先に買われてしまったりと、美味しくない展開が続いたのですが...終わってみれば1点差で勝利!! 酒場と市場でコツコツと点数を伸ばしたのが良かったのかなぁ。何処に勝因があったのか、終わってみても良く分からなかったです。でも勝てると嬉しい。

くにとりっ!

ドミニオン型のカードゲーム。戦国時代をモチーフとして、戦力を高めて他のプレイヤーに合戦を挑めるのが特徴。こちらも初プレイ。5人プレイだったのですが、あっという間に黄金が売り切れ、デッキのお金が残念な状態で進み、気が付けば一回もまともな合戦をする前に終わってしまったのが残念。どうにもドミニオン型のゲームは苦手だ...。面白いから好きなんだけど。これはもう何戦か遊びたい。次はいくらかマシな戦いが出来る...はず。

2010.02/15 Mon. 新たな出会いがあるはず

[] 狼と香辛料 14

いよいよ大詰めのシリーズ14巻。ヨイツへの地図を入手する算段がつき、遂にヨイツへと向かうと言うタイミングで転がり込んできた儲け話。これに乗るとヨイツへ向かう時間が無くなり、ホロとはこの時点で分かれなければならない...と言う選択を迫られる展開です。互いが互いの事を思いやっているが故の葛藤に、読んでいて心が痛い。通じ合っているはずなのに、何故その選択を...と思ってしまうけれど、通じ合っているからこそなんだろうなぁ。

しかし、それでも2人の絆は揺らぐ事は無いですね。巻を追う毎に2人の関係は確実なものになってきていましたが、遂にここまで...!! ホロの口から、あんな台詞が聞ける日が来るとは、何とも感慨深いです。

ここまで来たら、もうホロとロレンスの行く末を見守る事しか出来ません。どんな結末を迎えるのか、とにかく楽しみです。