cleantech情報収集1

シリコンバレーの現地で働いている方何名からもうかがったのですが、昨年度からの不況においても投資熱が高まっている産業(企業)があるとのこと。

それは、バイオ燃料風力発電太陽光発電を含むcleantech。

数年前からニュースではよく話題にのぼっているので気にはしていましたが、具体的にはどれくらい投資熱が高まっているのか調べてみることにしました。

とりあえずニュースからということで、以下のサイトを巡回することにしました。

■巡回サイト(メモ、今後も増やしていく予定)

cleantech - Latest clean technology news

Clean Edge - News

biofuels International - industry news

■CLEAN ENERGY TRENDS 2009 - Clean Edge

サイトをめぐっているうちに、Clean Edgeという会社が2008年のcleantech産業の投資状況をまとめた資料を無料で公開していましたので、ざっと内容を確認してみました。

CLEAN ENERGY TRENDS 2009 - Clean Edge
(full versionはNameとE-mail登録で入手可能)

<気になった箇所 一部引用 CLEAN ENERGY TRENDS 2009 by Clean Edge

□全体
・three key clean-energyの収益は、2007から2008の間に全世界で53%も拡大($75.8 billion -> $115.9 billion)したこと。

・エネルギー技術への全世界的な投資額は、2007から2008の間に全世界で4.7%拡大($148.4 billion -> $155.4 billion)

・2008におけるUSのIPOの数は43(2007は272)、これは1979以来の落ち込み
・2008末から2009初頭にかけては、Cleantechもダメージを受けており、計画延期、レイオフ、プロジェクトの撤退が起こっているとのこと。
・2009はcleantechも方向転換、統合、削除の年となるだろうとのこと。

バイオ燃料エタノールバイオディーゼル
・$34.8 billion(2008) 2018には$105.4 billionの予測。
・ブラジルでは、国家全体の自動車交通機関の燃料のおよそ50%以上がバイオ燃料におきかわっていること(米国でも既に8%)。

風力発電
・$51.4 billion(2008) 2018には$139.1 billionの予測。
風力発電のleadng generatorはUSへ。

太陽光発電
・$29.6 billion(2008) 2018には$80.6 billionの予測。
・2008の電力供給量は4 GW。4年前の4倍まで拡大。

□政策面
全世界的にCleanEnegyを推進する動きがある(米国は積極的に投資を行い、雇用創出しようとしている。各国の政策については別途調べる予定)。

□米国における投資の推移
2000-2008までの数値が載っていたので、グラフ化してみました。

グラフ化 by IRIS123

上記のグラフでもわかる通り、米国では全投資額の12%弱までCleantechへの投資が増加していることがわかります。これは確かに現地が盛り上がるわけです。

全世界的な景気悪化によりCleantech分野も一時的に調整となるかもしれませんが、これだけの投資が行われていることで何か画期的なテクノロジーが生まれる(生まれている)可能性があります。また、昨年度の原油価格の高騰により全世界的にNEWエネルギーへの注目が集まっているだけに、大きく産業として花開く可能性があります。

1930-40年代の世界恐慌をきっかけとして、1950年代に石炭から石油への転換が起こり、
1970年代の世界石油ショックをきっかけとして、石油に替わる天然ガス原子力の開発が進みました。
今回の世界不況がどこまでの悪化をみせるかはわかりませんが、世界に衝撃が走った時エネルギーの転換が起こる傾向があるので、歴史は繰り返すかもしれません。

日本は原子力の分野では強みを持っています(原子炉開発のシェアをほとんど握っている)が、Cleantechに関して最近大きな動きはあるのでしょうか?(ここも調べていきたいと思います。)

次回は、昨年度米国で多額の投資を受けた企業に注目してみたいと思います。(つづく)