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2009-07-12

結婚指輪を買ったという話

 結婚指輪(あるいは婚約指輪)を買おうと思っているカップルも昨今では多いのではないだろうか。それに伴って指輪購入までの体験談もまあweb上には多く転がっているだろう。これはその一つの例で、結婚ビジネス事情にまったく疎かった二人が指輪を購入するまでにたどったちょっとした紆余曲折の話である。

 結婚指輪を買おうかと言い始めたのが二、三週間前だっただろうか。きっかけは、結婚式で指輪の交換なんかしようかと言い出したことだったかもしれない。今となってはようとしれない。アクセサリーなどに暗かった二人だったのでとりあえず近所のデパートに行ってカルティエティファニーを見てみた。色々なスタイルの指輪を見ながら、日常的に身に着け続けるものだから、シンプルでしっかりとしたものがいいなあと、漠然とながら求めるものの形が浮かび上がってきた。シンプルなリングの最たるものはプラチナやゴールド(イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールド)だけのものだが、それにダイヤを埋めたものやストライプが入ったものなど、その中にもある程度のバラエティはあった。

 さて、そこで僕たちはどこで購入するかという点でどういう選択肢があるのかというところに疑問が生じた。ネットとゼクシィを使って調べる時間である。僕たちが簡単にリーチできるブランドには、ティファニーカルティエブルガリという三大ブランドがあった。他にフランスドイツの高級ダイヤブランドも見つけることができた。そして、ゼクシィに掲載されている国内の新興ブランドが多く存在する。もちろん、ジュエリーなんたらといった昔ながらのブランドも忘れてはならない。

 そのうえ僕たちはまったく偶然に、Blue Nile(http://www.bluenile.com/)というアメリカの通販ブランドを見つけた。

 ブランドは系統ごとにブランドイメージを持っているように感じられた。2ch冠婚葬祭板に結婚指輪のスレがあり、ランキングという使いやすい叩き台も例の如くあった。それを参考にして僕らは次のように勝手にまとめてみた。

  • 超高級オーダーメードブランド

 グランサンクと呼ばれているフランスのブランドなど、国内では広く知られているとは言い難いがどうやら高級そうなブランド。基本的にオーダーメーで高品質な指輪を手厚いアフターサービスとともに提供している。価格を問うのも野暮になる部類。

  • 高級ブランド

 ティファニーカルティエブルガリに加え、ドイツクリスチャンなどのブランド。ブランドバッグなどで知名度は一級、ブランド力はたいしたもの。価格はプラチナのシンプルなもの二人で二十万〜三十万程度。

 ミキモト、スタージュエリージュエリーツツミなどなど。CMや街角でなんとなく名前を見たことがあるというブランド。個人的なイメージでこんなこというのも申し訳ないのだが年配の方向けなのかなという意識がある。しかしながら一方でそこそこの知名度があり、ブランドに不安を感じることはない。価格は同じくシンプルなものを二人で二十万弱。舶来ブランドより安いようだが際立って安いようには思えない。

 ソラ、アイプリモなどなどなど。2chのランキングにゼクシィ系ブランドとあったのでここに分類している。後発ブランドというのはしかしながらよく特徴をとらえていると思う。カップルのニーズにあわせたのだろうデザイン性の多さは際立っている。ソラというブランドはその最たるもので、「世界でただ一つの」フルオーダーをウリにし、伝統的なデザインとは一線を画した斬新なオリジナリティを前面に打ち出している。価格は二十万程度。

  • 海外通販ブランド

 Blue Nileなど。信じられないくらい安い価格で一通りのデザインが提供されるアメリカ系の通販サイト。ダイヤモンドamazonとでも呼べばいいのか。ビジネスの観点からは日本でも紹介されているようだが知名度はほとんど皆無。本来は安価ダイヤモンド付きオーダーメードリングを武器にしている。シンプルなプラチナのリングなら価格は二人で六万弱。



 多少 理屈っぽくなってしまうのだが、この分類をなんとなく眺めながら、ゼクシィ系ブランドはうまく商売をしているんだろうなあと思った。大量のデザインを供給してそこから選ばせるスタイルや比較的安価なフルオーダーによって「私たちだけの」指輪をプロデュースするというのはカップルのニーズにぴったり合致するからだ。そもそも彼らが結婚指輪を買うのは、結婚というイベントの記念にするためである。そのイベントはたぶんに個人的である以上、その記念となる品は他人の持つ品に対してユニークな存在であって欲しいと思うのは当然だろう。僕たちもまったく同じことを考えた。

 僕はクリスチャンバウアーの無骨なブランドイメージが気に入り、そのピンクゴールドのリングが気に入った。妻はソラの青い指輪が気に入った。だが結局、僕らはBlue Nileを選んだ。ちょうど反対の極にあるような大量生産で画一化された銀色のわっかを選んだ。飾り気のないプラチナの3mmのリングと2mmのリング、二人で56560JPY。電話一本で二日後にはアメリカからシッピングされてきた。フェデックスの配達員から品物を受け取った。激安と言われる国内のブランドよりさらに安かった。

 なぜ僕たちはこれを選んだのか。安かったからか、それはあるかもしれない。しかしながら一方でこうも思うのだ。世界中にまったく同じものを身に着けている男女が数えきれないほどいるだろうこのシンプルなリングであっても、としつきを経れば否応なくそれは僕たちだけのものになってしまう。そういう意味で、結婚指輪というのはそこに二本のリングがあればいいと思ったのだ。




世界で一つだけの 指輪を手に入れるために必要なことは

世界で一つだけの 指輪を買うことではない



ありふれていて、平凡で、シンプルな指輪を

世界で一つだけの 指輪にすることだ




※このエントリには妻のコメントも添えた

sawa-kunsawa-kun 2009/07/13 02:37 かっこよす。いいね。
おめでとうございます。

wagawaga 2009/07/13 12:28 かこいい

shimishimi 2009/07/14 21:25 Bless U & Be Happy!!

あくりきあくりき 2009/07/14 23:42 ともかくいいなあ。
おめでとう!

蒼夜蒼夜 2009/07/15 05:54 色々とおめでとう。 PS:『3mmのリングと2mmのリング』を一瞬でも径かと思ってしまった馬鹿は俺だけで良い。

ISBN404308305XISBN404308305X 2009/07/17 23:10 ありがとう、ありがとう。
色々な人から言葉をもらえるってのはいいことだと思うんだ。
ありがとう。

結婚指輪の職人結婚指輪の職人 2009/07/20 23:48 はじめまして。結婚指輪を製作しています、ヤマモトという者です。只今、独立する為の準備をしておりまして、このブログは拝見させていただき、経営のヒントになりました。ありがとうございました。深い考察ですね。

ISBN404308305XISBN404308305X 2009/07/23 22:31 ヤマモトさん、
独立経営をされる職人様からとは、畏れ多いことです。日々さまざまに指輪のことそれを身に付ける人々のことをお考えのことでしょう。お仕事が早く軌道にのりますよう応援いたしております。

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