世界の果ての崖っぷちで

20041112
2005010203040506070809101112
2006010203040506070809101112
2007010203040506070809101112
2008010203040506070809101112
2009010203040506070809101112
2010010203040506070809101112
2011010203040506070809101112
20120102030405060708091011
20130102030411
201402
201604

2008-12-25 (木)

[]みんながクソゲーと言うものに対してとても繊細な意識を持っているのはよく分かったよ

 軽い気持ちで書いた記事がなんか大層なことになってるみたいでヒャーという感じですが。まぁ、なんですか。元々は冗談で書いたような記事なのでね。途中でふざけてるところあるでしょ。あれがそう。本当は全部あのノリで書きたかったの。ただ、途中からねー。うん。クソゲークソゲー言って騒いでる人たち(特に、明らかに自分じゃゲームやってなくて、ネットで見聞きしただけの評判をそのまま撒き散らして喜んでるような類の)が嫌いなのは確かなので、そういうのを思い起こしてたらイライラしちゃって、その心中が記事に反映されたという。そんな感じです。コメント欄で「クソゲー叩き叩きがしたいだけじゃないの」みたいに指摘してる人がいましたけど、まぁ、その通りですね。はい。「なんだよ、そんなのかよ!」みたいに読んでもらえるといいですね。そう言う程度のつもりで書いてたので……。

 ただね。うん。まぁ、どうせだから。いくつか書き足しておきますよ。

ゲーム雑誌

 ひとつはね、ゲーム雑誌なんて参考にならないよ、ていう意見に対して。悪いけど、「情報」に対してその程度の見識じゃ問題外です。「ネットで同じくらいの情報は手に入るから、ゲーム雑誌である必要は無い」ということなら当たってますけども、「ゲーム雑誌は偏向してる」というキャッチコピーだけ頭に染み付いちゃって中身について考えないのは、とても残念だと思います。なんですか。レビューがどうこうとか言いますか? そうですね、俺もレビューを読めとは言いませんよ。あんあの話半分くらいでしか読まない。特に、大手メーカーの人気シリーズ新作とか、期待のタイトルを誉めてるようなところは。でもゲーム雑誌の中でレビュー記事って、ほんの一部ですよ? ランキングもそう。やっぱり俺だって読んでいて「どういう層を相手にデータ取るとこうなるんだろう」みたいに思うこともあるけど、ゲーム雑誌ってレビューアンケートランキングしか載ってないわけじゃないのでね。単純にゲームの紹介をしている記事のが多い。そういうところの、スクリーンショット1枚、システムを説明してる文章の一語一語でも見逃さずにいる。そういう姿勢が欲しいわけですよ。

 もちろん「へぇ、こういうシステムがあるんだ」と思うだけじゃ意味が無い。「グラフィックがきれいだな」とか「キャラクタ萌えないな」とか、そういうレベルの観察を求めてるんじゃない。それはそれで自分の好みと合うかどうかの判断材料ですけども。

 例えば、画面にはどういうものが表示されてるとかですね。装備品の名前とか、技の名前とか出ていたら、それはそういうものかとかですね。設定項目も大事でしょ。例えば「自分キャラクターを自由に作れます」というゲームがあるとして、どのパーツを自分でいじれるのか。そういうのは、実際にキャラクタを作ってる画面が載っていれば、そこから情報が手に入る。かもしれない。目の色、と言う項目があれば、目の色も変えられるんだなってわかるでしょう。こうして言うと「その程度かよ」と思うかもしれないけど、そういう細かい情報の積み重ねが大事なのでね。

 システムの説明で言えば、例えば「ゲージを消費して技を出す」なんてのがあったとしようか。それを見たら、「そのゲージはどうやって溜めるのか」、「溜まりやすいのか、そうでないのか」、「ゲージを消費して出す技は普通の技とどう違うのか」、「ゲージの消費はどの程度なのか、技によって違うのか」、「ゲージの最大値はレベルアップなどによって上限が上がるものなのか」、「その技はどういうシーンで使うことが、それ以外の技と使い分けることが想定されるのか」ていうことを、ひとつひとつ考えるわけだよ。こうやって書き出すと「なんだそりゃめんどくせぇ」と思うかもしれないけど、でもこれ、実際にゲームプレイしているときには、皆「当然のこととして」やっていることだからね。そういうことを、あらかじめ考えておくわけ。もちろん全部なんか分かるわけないから、分かる範囲で。とても強い武器・技が出てくるぞ、みたいになれば、強いってことはそう何度も使える場面があるわけじゃないはずだよなぁ、そうなるとどういう扱いになるのかなぁ、とか。

 そういうこと。

 あ、あと。もうひとつ。ゲーム雑誌スキャンネットに出回るのもそう珍しくなくなりましたけど、スキャンではなく、要約コピペについて。雑誌インタビューコラムなども情報としてとても参考になることがありますが、元が長い文章なので、スキャン以外で出回る場合は箇条書きになったりする。あれ、気になったらちゃんと原文を確認したほうがいいですよ。極端なこと言えば嘘が書いてあるかもしれないし、嘘は書いてなくても、わざと読み間違えるように部分部分を引用して繋げてあったりしますからね。こないだの『ファミ通Xbox360 1月号』、編集長コラムで『Gears of War 2』と『Dead Space』の日本版発売の可能性について取り上げていて、その要約コピペも出回ってました。

緊急特集 デッドスペースとGOW2の国内発売はどうなる

EA「(デッドスペースは)日本での発売も検討しましたが中止しました。

   内容を修正して発売する予定もない」

MS「(GOW2は)未定です」

ネタツ「ネットCEROが悪者みたいに書かれているが

      ユーザーメーカーショップはもっともっと考えるべき」

そのとき俺が見たコピペはこれじゃなかった記憶がありますが、内容は大体同じことなので使います。360ユーザーなら、見覚えのある人もいると思います。でも、これ。最後の発言ですね。そう言うような発言は書いてあるんです。そこは本当。でも、言ったのはムネタ編集長じゃないんですね。そこは嘘。コピペだけ見て「編集長が言ったのか」と勘違いしている人、ネットで随分見かけました。残念です。まぁ、匿名業界関係者の発言と言う形で編集長コラムの締めとして載っているので、編集長意見だと取っても文章の理解としては間違いではないのでしょうがね。

 そういうことです。気を付けて。


ネット動画が見られるから……

 これは最悪です。確かに、静止画よりも動画の方が分かりやすい。トレーラーゲーム画面が入ってたら、そこは食い入るように見る。基本ですね。

 でも! でも、ですよ。これ重要です。「所詮は他人のプレイ」。これを忘れちゃいけない。これとっても大事。

 自分プレイしたことのあるゲームプレイ動画を幾つも見たことのある人なら経験があると思いますけども、自分がとても面白いと思ったゲーム動画を見ていて、びっくりするくらいつまらないなんてこと、ありますね。逆に、自分は全く面白さが分からなかったのに、動画を見ているととても面白そうに見えるっていう。記憶違いとかそう言うことではなくて、でも、なぜか印象が全然違う。でも、そう言うのを見て「あれ、やっぱり面白かったのかなあのゲーム」と思ってもう一度やってみると、やっぱり合わない。楽しめない。そういうことが、あるんですよ。

 プレイヤーの腕の良し悪しとか、プレイスタイルだとか、そういうので印象はガラッと変わる。下手な人がしょっちゅ詰まって、もたついて、そんなプレイを見て、面白いと思うかどうか。ま、それはいいんです。問題はですね、それが面白くないのはあくまで「プレイ動画として」なんですけども、ところが、それをゲーム自体の面白さと混同する人もいたりする。これが困りもの。プレイ動画が面白く無いからゲームも面白くない、みたいなね。

 動いている分、分かることが多いのは確か。キャラクタのモーションなんかそうだし、例えば上の方で書いたゲージ消費技が云々てのも、実際のゲームプレイを見れば一目瞭然なわけだよ(トレーラーに収録されているものと体験版製品版でバランスが違うよ、みたいなこともあるけどね!)。でも、例えば連続攻撃が綺麗に決まってるとか、軽快な移動でスピード感があるとか、果たして全てのプレイヤーが再現可能かどうかってことを注意しなきゃいけないわけだ。誰がやっても大体そうなるようになっているのか、上手い人だから出来ているのか。こうやって書くと「それくらい注意を払うの当然だろ」と思うでしょ。改めて言われれば誰だって皆思うんだよ。問題は、実際に動画見ているときにそれを意識できるか。ていうか、自分がやったことがないゲームプレイ動画を見て、そのプレイがどれくらい上手なのか、そのゲームが必要としているゲームの腕はどの程度の水準なのかを測るのが、そう簡単なわけないのは分かるよね。

 そういうこと。

 あ、あと、プレイ動画について、皆分かってると思うけど、念の為もうひとつ。ニコニコ動画とかで長く投稿され続けてるような人気のプレイ動画ね。ああいうの、長いロード画面がある場合には編集してカットされてたりするから。あと、難しいシーンは、何度も何度もやり直して、上手くいったものを繋いでるとかね。さっきも書いたけど、「プレイ動画」としてよく見せてるからと言って、プレイも同等・同質とは限らない。気を付けて。


体験版なら安心

 なんてことはないから、人生って大変です。上手く行かないものです。

 自分プレイする体験版雑誌の記事も、レビューも、動画も、これさえ全部ポイ。これだけあれば「分かる」。なーんてことはない。だって、その体験版は、製品版のごく一部でしかないから。

 「当たり前だろ」と思いますよね。そう、言われればそう思うんです。言われれば。でも、その「一部」ってのがどういうことか、考えてみてますか。

 もしかしたら、ゲーム中で最も退屈なシーンを抜き出してしまっているかもしれませんよ。具体的な例を出しましょうか。Xbox360で『クロムハウンズ』ていうゲームがありまして、これは、オフラインでもオンラインでも遊べるんですけども、メインとなるのはオンラインのチームプレイで、オフラインはあくまで「チーム戦における、さまざまな役割分担」の各役割の基礎を学ぶ練習程度のものでしかなかった。ところが、悲しいことに、メーカーの配布した体験版には、オフラインしか収録されなかったんですね。よりによって、一番面白くないところを。勿論、その体験版の評判は散々でした。逆のパターンもありえます。もしかしたら、一番盛り上がるシーン、飛びぬけてよく出来た場面が入っているかもしれない。だとすると、体験版の水準を期待して製品版を買うと、痛い目に遭うわけです。

 他にも、今は体験版って言うと、一昔前のディスク配布ではなく、オンラインで配信というスタイルもある。こうなると問題になるのは、基本的な操作やシステムの説明。ディスクのときはペラ紙一枚封入しとこう、みたいなことで済んだわけだけど、その紙すら付けられなくなったわけなので、さてどうするか。という。オプションから確認できる、としても、複雑な操作だったりする場合、それだけでどこまでユーザーに分かってもらえるかっていう。かと言って、製品版冒頭のチュートリアルのシーンを長々と入れて、それは果たしてゲームとしての楽しさをアピールできるのか、せっかく体験版を配ったのにそれでいいのか、って言うことにもなる。もっと言えば、ゲームによっては、冒頭で全ての要素が開放されて説明も一気になされるわけではないので、そうなるともうどうやっても説明箇所が入らない。結果、せっかくデモリリースしたのに「なんか操作がよく分からん」と放られる羽目になりかねない。本編ではちゃんとフォローされていても、です。『テイルズオブヴェスペリア』でありましたね。発売前にデモを配信したのに、その中で操作もシステムも一切説明がなくて、シリーズ経験者は一体どうしたものやらとても戸惑った、という。ちなみに雑誌インタビューによると、あれは「シリーズ経験者に向けて配信したものだから」という理屈になってました。確かにそれなら説明が一切無い理由にはなりますが、これの場合は、PS3ならともかくよりによってXbox360ユーザー相手に「シリーズ経験者」なんて限定をすること自体がだいぶ配慮に欠けるわけで、そういう部分で「そんな人が作ってるゲーム大丈夫なの?」という印象を抱かれるので注意が必要ですね。まぁ、そこは作り手側の問題なので、出てくるものを受け取るしかないユーザーには関係ないですが、とにかく、ゲーム中の説明をどう入れるかってのは素人から考えてみてもかなり面倒そうだぞってのは、分かりますね。

 他にも、1本のゲームであれば、段々と難しくなっていくように調整されているのが基本。でも、体験版だと、本当ならプレイを始めて3時間経ったくらいでやるはずのシーンを、いきなりやることになったりする。だから、なんか妙に難しかったり、製品版と違うバランスで調整されていたり。『NINJA GAIDEN』のデモ版ではチュートリアルも兼ねたステージ1が収録されていたんですが、本来ステージ2以降でないと無いはずの技や武器が用意されていて、ご丁寧に強化までされていて、デモ版でそれなりに遊べた人が製品版を同じようにやったら大苦戦、なんてことになっていました。


拠って立つところ

 お前の話をまとめると、信用できるものなさ過ぎね? と思った人。そうですね。疑い始めればきりが無い。だから、どこかで線を引かなきゃいけない。「ここまでは信用して良さそう」。「ここはちょっと、どうだろう」。その線をどこで引くか。クソゲーを掴まないようにするって言うのは、そういうことです。

 そこは経験を積んで勘を養ってもらうしかないですが、まず最初のうちだと、あれですね。「自分が期待していることは話半分で」ていうあたりでいいんじゃないでしょうか。期待しているゲームの面白そうな情報は信じたいですよね。良い方に受け取りたい。良い方に解釈したい。ダメです。話半分で聞きましょう。逆に、ここがダメあれがダメはい終わりーとか言っている人の意見も、話半分で。同調してクソゲー祭り煽り・叩きに加われば面白いだろうな、と思ったときこそ、一歩引きましょう。そのときの自分にとって都合の良い情報、面白おかしく書かれている情報、みんなが話題にしてあれこれ騒いでいる情報ほど警戒するのがいいかと思います。

 あー、ひとつ忘れてました。「ネット自分趣味趣向の合うユーザーを見つけてその人の評価を参考に」というのは、素晴らしい正攻法ですが、「その通りにできれば」という前提をよくよく忘れないようにしましょう。本当にその人の趣味趣向が自分と同じなのかどうか、そこを間違っていたらどうにもなりません。「いつも面白いことを書いている人気サイトが、みんなが見てる有名サイトが、そう言ってるから」。それは好みが同じとは言わないんじゃないでしょうかね。読み物として楽しむのはいいですが、そもそも読み物としての「面白さ」と評論としての「正しさ」が、同じとは限りません。「みんなが言ってるから、そう」も同様です。

 繰り返しますよ。大事なことです。信じたいこと。面白いこと。そういうことが書かれている文章ほど、一歩も二歩も引いてから読みましょう。


 ま、なんですな。「あまり期待しすぎるともしものときの反動も大きいから、ほどほどにね」、という。一言でまとめると、とっても単純で基本的なことですね。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Iron-9/20081225/kusoge