拝啓。2


ジョン・レノン様。
耳元であなたの優しい歌声が響きます。
イヤホンの中のあなたの声はひどく心を穏やかにし、
ロックンロールを目指している訳でない僕の胸を打つ。
それぞれの分岐点の先にあるものを思うと予想も出来ないほど
不確かであり、こんなにも確定的でないものも初めてに思う。
自分の道を行くという立派にも見える目標が、
実は一番厳しいものだなんて。
今日は久しぶりにフィルムのカメラで写真を撮りました。
とてもすがすがしく、誇らしいものであった。
カメラを手に、未来を胸に、どこまで歩いて行けるだろうか?
僕は時々あなたの事を思う。
写真を始めるきっかけがあなただったから。
手にあるのはギターではないけれど、
あなたのようになりたいと考えてる。
いつかあなたを思って写真を撮りたい。
あぁ、そういえば奥さんのオノヨーコさんが言ってたよ。
PHOTO IS…って。
写真はあなただそうです。
残された歌や、映像や、言葉、思い、そして写真。
この世の中にはあなたが生きてるとさえ感じる時がある。
それ程あなたの残した全ては偉大で、愛されている。
いつかはこの大きくも小さい悩みも抱え込めるようになりたいです。
また時々あなたの残した歌を聴いて、考えるのもいいですね。
写真は僕であり、あなただ。