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Teaching Journal

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2006/02/25

recast


http://snow.shinshu-u.ac.jp/~surcle/surcle02/urano_ma.pdf

 言語習得の分野では,学習者の発話に対する教師などの反応をフィードバック(feedback)と呼びます。学習者の誤りについてそれを訂正するための教師の発話は特に corrective feedback と呼ばれ,negative evidence 必要性の議論とともにさまざまな研究がなされています。corrective feedbackにはいろいろなタイプが考えられますが,最近注目を集めているのが recast と呼ばれる非明示的なフィードバックです。Recast の特徴は,学習者の誤りを会話の流れをそこなうことなく訂正することにあります。


1. (Teacher): So what did you do yesterday?
2. (Student): *I goed to the supermarket.
3. (T):Oh, you went to the supermarket?
4. (T):What did you buy?
5. (S):Some vegetables, fruits, and milk.


この教師と生徒の会話の中で,生徒は誤った発話 (2) をします。それに対して教師は会話の流れを途切れさせることなく,しかし生徒の誤りを訂正した発話 (3) をしています。この (3) のような発話が recast と呼ばれ,生徒の誤りに対して negative evidence を提供していると考えられています。 Recast の第2言語習得への効果について,90 年代のはじめからさまざまな種類の研究が行われてきています。これまでの全体的な傾向としては,recast は第2言語習得に効果があると思われます(この分野に関しては Doughty and Williams (1998) と The Modern Language Journal, 82(3)(1998) が詳しく扱っているので参照してください)。

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