カレーなる辛口Javaな転職日記 RSSフィード

2018年 05/31

コープシクル

SFファンに聞きたいんだけど

例えば30歳のおっさんがコールドスリープされて100年後に飛ばされたら、おっさんは130歳なの?30歳なの?

もし130歳なら30歳ぐらいでコールドスリープして65歳になったら起こしてもらってそこから年金生活したい。

https://anond.hatelabo.jp/20180530131940

ニーヴン作品だと,

時間外世界 (ハヤカワ文庫SF)

時間外世界 (ハヤカワ文庫SF)

http://manuke.seesaa.net/article/26296765.html

たとえば,冷凍されてる人間は死亡認定された死者なので,権利も自動的に消滅してます.遺産なんかもすでに遺族に分配済み.


他にも死亡扱いされそうになったり,生きている人のための移植用臓器として有効活用されたりします.

いつまでもあると思うな,命と人権.


そもそもいわゆる「コールドスリープ」って,せいぜい冬眠くらいの効果しかないのではないだろうか.10歳の少年が100年間冬眠したら,やっぱり110歳の老人になってるかもしれない.仮に110歳よりは多少若くても寝て起きたら50歳の体だったら,だれも好き好んでコールドスリープなんてしないだろう.

液体窒素とかで凍結させちゃうのは,これは完璧に氷付けの死体.蘇生する望みはほぼない.*1




ニーブンが「脳細胞の体操──テレポーテーションの理論と実際」 *2 を書いているが,瞬間移動技術 ー超能力や魔法含むー の社会的影響は,それに必用とされる価格(リソース)や性能などに大きく左右される.

冷凍睡眠についても同様だろう.たとえば次のような性質の違いが考えられる.

  • 価格:億万長者でしか利用できないくらい非常に高価なのか,庶民でも使えるくらい安価なのか.初期投資とランニングコストはどうか.
  • 安全性:いつでも簡単に利用できるものか,蘇生も簡単で何度でも再凍結/蘇生しても後遺症の心配はないのか.
  • 利用可能な期間:最大で数ヶ月なのか数年なのか,数百年?数万年?
  • 老化:冷凍睡眠中も普通に老化するのか,それともしないのか.
  • 法律的な取り扱い:法的にはそれは人権を認められた人間なのか,それとも既に故人なのか.財産の所有は認められるのか,弁護士や投資信託などは利用できるのか否か.
  • その他の制限事項:髪の毛を剃らなければならない,.カプセル内では裸.冬眠中は筋肉や骨や弱くなるので蘇生後はリハビリが必要になる.冬眠からの蘇生に失敗することがある,或いは後遺症が残る.ある種の体質の人間は利用できない.など.

ニーブンの場合だと,次の三種類の冷凍睡眠的な技術を作中で書いていた.

  1. コープシクル:比較的安価.利用期間は半永久的だが,蘇生の見込なし.死んでるので老化もない.「ほぼ死人」扱い.つまりは「氷漬けの死体」.
  2. 冷凍睡眠:特殊な設備でおそらく高価,利用可能な期間はせいぜい数十年,冬眠中も老化するし,カロリーを消費する.装置に入る前には,「冬眠前のクマ」のように食いだめして,カロリーを備蓄しておく必要がある.目覚めた後はリハビリが必用.
  3. ステイシスフィールド:そこそこ普及するくらいには安価,スイッチON/OFFで何度でも利用可能,ステイシス状態なら何億年でも半永久的に使用でき,その間の時間経過は一瞬なので老化もほぼない.
    時間遅延フィールドなので,厳密には冷凍睡眠とは異なる.時間遅延だから,ホカホカの料理もその温度のままステイシス状態に移行できるし,解除後も元の温度のまま出てくる.時間停止すればその状態で固定されるから,茹でたての麺がのびる心配も無い.*3 使い方次第で,どんな物質も切り裂く剣にもなれば,いかなる方法でも破壊できない盾にもなるし,脱獄不可能な監獄にもなる.装置の劣化もないので,一度作動すればランニングコストはほぼ0.むしろ自分では解除できなくなるので,自動解除するタイマーや安全装置が故障すれば,誰かが気付いて解除してくれない限り世界が滅んだ後もそのまま放置されることになる.



http://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20180530131940

  • id:kagobon 目覚めたら惑星探査機の制御システムになってるから年金関係ない。

その際に宗教的御法度により人体冷凍保存者は神聖冒涜であるとされ、保存者らは全員死体であると断定。結果的に冷凍保存者らは競売にかけられ、そういった彼らを買い取って、脳を細胞以下のレベルまでスキャンしそのデータをコンピュータ・シュミレーションに変換する、人工知能ともまた異なる”複製人(レプリカント)”を製造する企業に買い取られてしまう。

https://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2018/04/07/122300

http://d.hatena.ne.jp/JavaBlack/20180408/p1



  • id:Cru 『死者の代弁者』というか、『エンダーのゲーム』のエンダーはウラシマ効果最大限利用して利子と配当所得で優雅に暮らす設定でしたな
    エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) 死者の代弁者〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)
  • id:sbedit1234 終わりなき戦いでは宇宙戦艦の浦島効果だが、普通に130歳扱いだったな。戦場に1回出ただけで伝説の古参兵になって、給料も凄い額が溜まってた。
    終りなき戦い (ハヤカワ文庫 SF (634))
  • id:fncl そんな話どこかにあった気がするけど、手塚治虫のガラスの城の記録だったかな。年金じゃなくて銀行預金の利子とかだったように思うが。
    ガラスの城の記録
  • id:rti7743 もし、飛べるなら、新スタートレックの24世紀まで飛んで、貨幣経済が消滅した世界に行きたい。ディプレケータの発達で欲しいものは何でも合成で作れるから、貨幣経済が崩壊して、評価経済に移行した世界に。
  • id:FFF 新スタートレックの「突然の訪問者」てエピソードを見よう

「新スタートレック」とはいいつつも,実は二番目に古い奴.でもTNGと書くとトレッキー以外に通じないのが難点だ.

  • id:filinion 現行法では年金受給資格があるはずだと思うが、たぶん同じようなことを考える人が増えた時点で法制度が変更されると思う。/T・J・バスの「神鯨」みたいに、冷凍中に脳に穿孔されたり食料にされたりするかも知れん。
  • id:alcoolalcho夏への扉」を読むと、コールドスリープした人が社会的にどういう立場になるのか、みたいな話がそれなりに出てくる。
    夏への扉
  • id:kaorun 「マイルズの旅路」では惑星規模で過半数の市民が年金詐欺みたいな状態のコールドスリープに入っちゃってる星が出てくるね。しかもその星は日系の植民星でその名も「キボウダイニ」。
    マイルズの旅路 (創元SF文庫)
  • id:hayashikousun 宇宙の果てのレストランは宇宙終焉直前の時間に有って,客はタイムマシンで来るんだけど,元の時間で持っていた預金が宇宙終焉までの時間分の利子で凄い額になっているからそれで食事代を払っている。
    宇宙の果てのレストラン 銀河ヒッチハイクガイドシリーズ (河出文庫)

  • id:tailriver RimWorld 脳だと 30 (130)
  • id:regularexception タイムマシンで銀行に預金して利子で稼ごうとしたが電気代の支払いで0になるジョークがあった気がする
  • id:moriken1098 万が一就職氷河期とか失われた20年に生まれてしまったとしても景気が良くなるまでコールドスリープできたら人生コントロールできて良いねと思った。そして日本に生まれて一生目覚められなかったら笑う。
  • id:hryshtk 寝ている間に歳を取るのかどうか老けるのかどうかが問題となるであろう
  • id:kotaponx 将来的にはゲノム編集とか再生治療とかで、冷凍睡眠なしでも不老不死ってできるかもね。カネや技術で若さを買う時代になると、年齢に紐ついた社会制度は激変しそうだね。

  • id:sybianoid コールドスリープは費用がかかり過ぎるので、クマムシやユスリカの乾眠能力をヒトに導入する「ドライスリープ」が主流になるはず。一見するとミイラ化死体に見えるのが難点。
  • id:mazmot 全然関係ないけど、ふつうに寝るのはホットスリープなの?

snail mail のように,いずれ新しい単語が作られるかもしれない.

http://blog.english.vc/?eid=160


  • id:mory2080 SFファンに聞いてどうするって意見多いけど、こんな与太話に反応するのSFファンだけじゃん(自虐)

法律家では,今の法律にないもの,未来に制定される法律に基づいた法解釈に対する答は,弁護士と言えどもってないからね.聞いたところで未来の法律の未来の判例はわからないと答えるほかないだろう.

  • id:sharia たいていのコールドスリーパーは莫大な借金を背負っていることになっているのが普通なんだが・・・(コールドスリープ費用が恐ろしいことになっている)。

そうか?

むしろ十分な資産を持ってる金持ちが,最後の道楽でやる例の方が多いと思う.*4 必要経費は前払いしてあるし,目覚めた時にそなえて,それなりの資産を用意してある.思い出の品なども保管してあるかもしれない.


ただし大恐慌があって引き受けた会社が倒産していたり,大発明があって金塊やダイヤモンドが石ころ同然に値下がりしたり,社会制度が変わって冷凍遺体の個人資産はすべて没収されたりはするかもしれない.

*1:「時間外世界」だと,死体の氷付けと人工冬眠の両方が出てくる.

*2:「無常の月」に収録.

無常の月 (ハヤカワ文庫 SF 327)

無常の月 (ハヤカワ文庫 SF 327)


"EXERCISE IN SPECULATION: THE THEORY AND PRACTICE OF TELEPORTATION" https://www.e-reading.club/chapter.php/75689/7/Niven_-_All_The_Myriad_Ways.html

*3:冷蔵庫の使い道も変わるだろう.長期保存技術としては時代遅れとなり,冷やすこと自体が目的でない限りは無用の長物.

*4:そうでなければ装置を停止して,料金も払えない貧乏人は追い出してしまうだろう.

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