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KAI-YOU blog -文芸誌『界遊』や関連イベントの告知、エッセイ、コラム-

2011-12-27

KAI-YOU起業への道 〜起業準備篇その1〜


またまた時間が空いてしまいました。

KAI-YOUを会社にして、はや半年近くが経ちました。今は、フリーランス時代にはあまり熱心に記していなかった年賀状を用意したり、初めての年末調整(といっても大したことはないのだけど)を行ったり。会社をおこす=社会とちゃんと関係する、ということを妙に実感する日々で、心なしか季節の変化にも敏感になったような気がします。

というわけで、残すところ(たぶん)今回を入れてあと2回くらい、起業までのいきさつについて記そうかと思います。これまでのエントリを読んでないかたは、下記からどうぞ!


KAI-YOU起業への道 〜決意前夜篇その1〜

http://d.hatena.ne.jp/KAI-YOU/20110711

KAI-YOU起業への道 〜決意前夜篇その2〜

http://d.hatena.ne.jp/KAI-YOU/20111027/1318693329


この「いまどき本を作っていた僕たちが、いろいろを経て起業するに至ったいきさつ」について記す連続エントリを書く前に、毎回これまでやったことを簡単に振り返ることにしている。今回は現状で『界遊』の最新号となっている、2011年2月18日発売の005号を読み返していたのだけど、その巻末に、ぼくは決意表明のためにこんなリードからはじまる文章を記した。

2011年2月18日をもってKAI-YOUは、第1期の活動を終了致します」

巻末の編集部による原稿のページだから、これは入稿直前のギリギリなところで書いたものだったはずで、「あー、もう書いちゃった。戻れねーぞ!」なんてその時は思っていた。

この号については色々しかけを施していた。コピーとオリジナルをめぐるハイパーリアル特集ということもあって、発売はぼくらのイベント「グレイトフル・ポップvol.2」の開催当日に当て、来場者にはスペシャル・エディションと称し、本誌と同じ内容ながらすべてクラフト紙で印刷したオフィシャルの「コピー本」を部数限定で配布したのだ。更にサプライズとして、巻末で「起業」を表明したのだった。


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「グレイトフル・ポップvol.2」のトークイベント。手前より入江悠監督、坂口恭平さん、tomadさん、佐藤雄一さん、司会・武田


正直言って、自分が自ら会社を起こすなんてことはこれまでに考えたこともなかった。ただ本を読んだり、映画を見たり、音楽を聞いたり、スポーツを見たり、そういうことが単純に好きなだけだった人間に、(素質的なものも含め)会社なんてものが立ち上げられるのか毎日不安だった。KAI-YOUの活動自体にしても、当初のミッションである世界と遊ぶ文芸誌『界遊』の制作だけでなく、Web上での展開やイベントの企画・運営など広範囲に渡り始めていた。てんやわんやの状態が続き、仕事の片手間でできるものではなくなっていた。

でも、ひとつだけ変わらないものがあったとすれば、それは雑誌『界遊』のコンセプトであり、それらを制作する組織・KAI-YOUのビジョンだ。閉塞感を突破するために、世界と遊ぶように様々なジャンルやメディアと手を繋ぎながら、新しい風景や場の構築を目指すということ。そしてそれが出来る限り、風通しのよいものであるべきだと考えていること。好きだから何かを作る、ということから離れたぼくらは、はじめから企業理念だけを共有して、動いていたようなものだった。


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「グレイトフル・ポップvol.2」ばっちり盛り上げてくれた快速東京


なんて考えていたけれど、最終的にはここまできたならとことんやっていきたい。がんばってみたい! っていう子どもじみた気持ちが先行しだしたので、普段チキってしまう自分にとっては好都合とばかりに、その波に乗ってみることにした。これまで一緒に活動してきたメンバーたちとも話あって方向性を決め、いよいよ動き出そうという機運が高まった。

あとは現実的な問題と、実践あるのみ。

というわけで、本好きな上にマニュアル厨であるぼくが最初にとった行動は、大型書店に出向き「起業するならこれ1冊」的な本をやたらと購入することだった……!

普段実用書をそこまで読まないので、逆に新鮮さを感じながら読み進めると、複雑なようで実はシンプルな(それに気づくまで時間がかかった)、会社を起こすまでの工程がだんだん分かり始める……。しかし、少し進むたびにあらたに判明する、数々の、ただしひとつずつはさほどどーってことない問題たち! そのたびに、揺れ動くひよっ子起業家見習い(?)たち!


次回は、もっと実務的な部分も含め、「そもそも会社ってどーやってつくるの?」という部分を経験に照らし合わせつつ、そうやって起こした会社でぼくらが何を変え、つくりあげていくのか書いてみたいと思います。

2011-11-21

ゲームとコミュニケーションの未来について考えてみる

最近めっきり寒くなってきましたね。武田です。ぼく自身は暑がりなのですが、それでも仕事をしていると足元が冷える…! オフィスの机がこたつだったらいいのに、ととんちんかんなことを考えながら最近仕事をしています。

そんなこんなで先日の「今昔インターネット語り」からまだ間もないですが、今月はネット絡みでもう1件イベントがございます。

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毎月イベントを企画させていただいている、イベントスペース&Ustream配信スタジオ・2.5Dにて、「ゲーミフィケーション」をテーマとしたイベント「コミュニケーション/ゲームのダイナミクス」を開催いたします!

ちょいちょいネット上で見かける、ゲーミフィケーションという言葉。なんとなくの意味はわかりそうなものですが、これただサービスをゲーム化するっていうことだけじゃないようです。

※「知らないよ!そんな言葉!」という人は、下記URLをご覧いただくこと分かりやすいかもしれません

ゲーム嫌いも知らないと損するゲーミフィケーション入門

http://www.atmarkit.co.jp/fsmart/articles/gamification/01.html

ゲストの岡村さんによるより詳しい記事もございます。

実践ゲーミフィケーション】今すぐ使えるゲームダイナミクス(ボーナス編)

http://blogs.itmedia.co.jp/kensuke/2011/08/post-8f5e.html

実践ゲーミフィケーション】今すぐ使えるゲームダイナミクス(アチーブメント編)

http://blogs.itmedia.co.jp/kensuke/2011/10/post-d48e.html


何かにゲーム的な要素を導入して、参加者のモチベーション能動性を喚起させるっていうのは、それこそラジオ体操スタンプラリーのように古くからあるものだってあるわけです。たしかに、これらももちろんゲーミフィケーションの一例ではあります。ラジオ体操なら、早起きをいやがる子どもたちに体操させるために、スタンプを押してあげることで競争意識を高め参加を促すわけです。一方スタンプラリーなら、景品をあげるのなら抽選でもいいのですが、あえてスタンプラリーとすることで参加者の能動性を高めたり、参加者が台紙を持ち歩くことで宣伝効果も高まります。

ただ繰り返しになりますが、これだけがゲーミフィケーションではないようなのです。

では、一体いまゲーミフィケーションという言葉に注目が集まっているのはなぜなんでしょうか?

ゲームとコミュニケーションについて、今回はそれぞれ異なる立場のゲストお三方をお招きしました。

まず『ぷよぷよ』や『BAROQUE』などのゲームの製作に携わり、現在は様々なメディアでもご活躍のゲームクリエイター/ライターの米光一成さん。

ソーシャルゲームの企画やそのプラットフォーム事業を中心に、ソーシャルゲームアナリストとして活動されている・岡村健右さん。

MMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)に没頭した経験から記された『僕の見たネトゲ廃神』の著者であり、以前は「非モテSNS」の副管理人を務め、現在は出版業界で働く編集者・西村本気さん。

それぞれのゲーム観をうかがいながら、この先、ゲーミフィケーションコミュニケーションとゲームはどのような可能性を持っているのかに迫ります。どうぞご期待ください!


■KAI-YOU presents

コミュニケーション/ゲームのダイナミクス

日時 : 11月25日(金) OPEN 20:00 / START 20:30

登壇 : 米光一成ゲームクリエイター

    岡村健右(ソーシャルゲームアナリスト

    西村本気(『僕の見たネトゲ廃神』著)

司会 : 武田俊(KAI-YOU)

観覧料: ¥1,000(1ドリンク別)

リンク: http://2-5-d.jp/schedule/20111125/

予約 : http://2-5-d.jp/schedule/20111125/#reserve-form

配信 : http://www.ustream.tv/channel/2-5d1

2011-11-19

「今昔インターネット語り」@東京カルチャーカルチャー、大盛況でした!

先週の11月13日にお台場東京カルチャーカルチャーで開催いたしました、インターネットの歴史を振り返りつつ未来について考えるトークイベント「今昔インターネット語り」ですが、おかげさまで大盛況となりました。ちょっとだけここで振り返ってみようと思います。

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まず入場時の出囃子には、ダイヤルアップモデムの接続音が使われました。今年でちょうど25周年を迎えるカルカル運営母体のニフティさんらしい粋な計らい!

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右より、ジャーナリストメディアアクティビスト・津田大介さん、ニフティはてな→グリーとネット業界を渡り歩くエンジニア伊藤直也さん、人気個人サイト「僕の見た秩序。」の管理人・ヨシナガさん、モリタポの開発やOTOTOY、BCCKSの運営にも関わってきた、竹中直純さん。

今回はインターネットの歴史を振り返るということで、会場には用意した年表を映し出しながら、皆さんのそれぞれの思い出や、初めてのネット体験、自分の関わった仕事や当時の世相についてお話いただきました。年表については下記URLから今もご覧いただけます!

http://kai-you.net/wp-content/uploads/2011/11/internetalk_chronicle.pdf

当日の話題については、なんせ50年分ありますので全部を全部ここに書けないのですが、司会の立場から横で伺っていて特に「!!」となったエピソードをいくつか箇条書きでご紹介いたします。


・1995年の坂本龍一さんの、初めてのネットライブに関わった竹中さん。当時はネット回線を通すのも難しく、1.5Mの衛星回線を自力で会場の武道館に引いたというお話。

ネチケットネットサーフィンなどの昔使われていた「ネット用語」について、「昔はネットは現実とは乖離した仮想空間で、リゾートのような存在だから『サーフィン』なんて言っていた。今はそれこそ空気のようにある存在だから使われなくなったのでは」という津田さんの指摘。

・ネットゲームに青春を捧げた、という伊藤さんの「ウルティマオンラインの画面トップにGoogleの検索窓がつけられていて、それで検索すれば何でも見つかると、ユーザーの間で広まり以降様々なサービスにGoogle検索窓が見られるようになった」というお話。

・ヨシナガさんが「僕の見た秩序。」を始められた2001年、同時多発テロが起こった状況でテレビや2ちゃんねるの書き込みを撮影し、サイトにアップしたエピソード。当時そんなことをしている人は稀だったが、今ならソーシャルメディアで皆が同じことをしているということ。


なお当日の模様をヨシナガさんと、ご覧いただいていた方がtogetterにてまとめてくださっていますので貼っておきますね。

http://togetter.com/li/213969

http://togetter.com/li/213952


イベント終演後は、お客さんも交えての懇親会と相成りました。盛況ぶりから、時間を置いて続編をまたやりましょうというお話も…! まだ未確定ですが詳細が決まりましたらお知らせさせていただきます。

というわけで、お越しいただいた皆さま、ゲストの皆さま、そして支えてくださったカルカルスタッフの皆さま本当にありがとうございました!


さてさてこういった形で様々な場所でイベントを企画/運営させていただいているわけですが、今月はもう1つインターネットにも関係したイベントがあります。そちらについても近くエントリを公開いたします。お楽しみに!

http://2-5-d.jp/schedule/20111125/

2011-11-11

いよいよ今週末「インターネット今昔語り」@東京カルチャーカルチャーです!

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毎月各所でイベントを企画させていただいているKAI-YOUなわけですが、今回は初めてお台場のイベントスペース、東京カルチャーカルチャー(カルカル)で13日(日)にイベントを開催させて頂くこととなりました。タイトルはずばり「インターネット今昔語り」。

今でこそ日常生活になくてはならないレベルにまで一般化した、インターネットとその周辺のサービスですが、数年前にはスマートフォンがここまで拡大するとは思いませんでしたし、更に数年前にはSNSソーシャルメディアがこのように拡大するとは思えませんでした。それほどにまで日進月歩で進化を続ける「インターネット」、今こそその歴史を振り返ることで、インターネットから見える未来にタッチできないだろうか、というのが今回のイベントの趣旨です。

ぼくの個人的なインターネットにまつわる最初の記憶は、小学生の頃うちに初めてPCがやってきた時でした。なぜかマックを持ち帰った父親が(機種名はわかりません)、その道に詳しいと思われる同僚を連れて帰り、ダイヤルアップモデムをなんとか接続しようと悪戦苦闘していたことを覚えています。「インターネットって、なんだかとても大変でむずかしいものなんだなあ」とネットスケープの画面を見て思っていました。

ゲストの方の個人的なネット史はもちろん、これまでの歴史を振り返りつつ、その時々でのインターネット史の重要な転換点となった出来事をおさえながら、これからインターネットがどうなっていくか、それはぼくたちの生活にどういう影響を与え、世界をどう規定していくのか──「今昔インターネット語り」のその先のお話もうかがいたいと思っています。

ゲストには、

ジャーナリストメディアアクティビストの津田大介さん

人気個人サイト「僕の見た秩序。」の管理人、ヨシナガさん

ニフティはてな→グリーとネット業界を渡り歩くエンジニア伊藤直也さん

モリタポの開発やOTOTOY、BCCKSの運営にも関わってきた、竹中直純さん

をお招きいたします。

イベント終演後は懇親会も予定しているので、ぜひこの機会に遊びにいらしてください!


日時  : 2011年11月13日 [日曜]

     Open 17:30 / Start 18:30 / End 21:00 (予定)

出演  : 津田大介/ヨシナガ/伊藤直也/竹中直純

司会  : 武田俊(KAI-YOU)

場所  : TOKYO CULTURE CULTURE( http://tcc.nifty.com/accessmap/

チケット: 前売券\2,500・当日券未定(飲食代別)

直接予約: info@kai-you.net (「今昔インターネット語り予約」の旨と、お名前・人数をご明記の上でお送りください。前売り料金となります)

リンク : http://goo.gl/0BWTN(短縮してあります)

配信  : http://ustre.am/hEmQ(短縮してあります)

年表  : http://kai-you.net/wp-content/uploads/2011/11/internetalk_chronicle.pdf ( #internetalk で年表へのご意見募集中)

2011-11-10

「震災後を語るー擬似的戦後の思想/文学」にご参加いただき、ありがとうございました!


改めまして、10月29日に2.5Dにて大塚英志さん、橋爪大三郎さんをお招きし開催いたしましたイベント、「震災後を語るー擬似的戦後の思想/文学」にご来場頂いたみなさま、ご視聴頂いたみなさま、本当にありがとうございました!!

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当日は、事前にこちらで設定したテーマを越えて、焼け跡から始まった日本の戦後民主主義についてや、大日本帝国憲法日本国憲法それぞれのあり方、理想的な憲法像と行政のあり方など幅広い話題を時に白熱した議論を交えながら、お話いただきました。テーマがテーマだけに、お二方ともどう誠実に言葉を交わし合うかという点に注力されているようで、それが横で司会をしていたぼくにはビリビリ肌で感じられました。

一時は声のトーンが上がってしまうほどに、ぶつかり合ったお二人の議論から、Ust上で会場の空気を心配するようなツイートも見受けられましたが、終盤は特に充実したお話を伺うことができたように思います。

それは震災以降、如何に人々が公共について考え、社会に参加すべきなのかという部分です。

お二方それぞれのご専門である、社会学民俗学の方法論や先行例をひもときながら、じっくりと公=publicというものと、その役割をイマどう想定するかという点に時間を使っていただいたように思います。

橋爪さんは「『public』ということは、複数の家族を含むことであり、一つの家族を越えていくということ」と定義され、そこで共有される言葉を懸命に模索することが、社会を意識し個人が責任をもってそこに参画する意志を作り出せる、といったことをお話されていました。

それに付け加えるかのように、大塚さんは頻発する「反原発デモ」についての違和感を表明されながらも、デモ参加者がそれぞれ感じたであろう「嫌だ」という自分を起点とした感情の先に、どう世の中があるかという点を参加者自身が想像できるなら、公的なものについて考えられるという部分においてムダにはならない、とおっしゃいました。

3時間というトークオンリーとしては異例の長さのイベントでしたが、個人的にはあっという間でもっとお話を聞きたかった部分もありました。何より持ち帰るものが大きかったです。震災に対して、どう向き合うべきか。どうやっても当事者として何かをする、ということに戸惑いとためらいを感じてしまう被災地以外に暮らす人々にとって、何を考え行動すべきかということを、今一度考えるきっかけとなるお話でした。


今回はこのような形でじっくり3時間トークをお届けしました。今回に限らず毎月2.5Dではカルチャーを中心に、様々なジャンルのゲストをお招きしてのトーク主体のイベントを行なっております。ぜひ今後ともご注目を!近く次回イベントのエントリを公開いたします!