700人のお通夜

先日、元ビッグホリデーの先輩が亡くなりました。


ミャンマーから帰国の空港でその訃報の知らせを受けたのだけど
あまりに突然で、にわかにはとても信じられない出来事でした。


人一倍元気で、お通夜の時も後ろにいらした高校の同級生、という方が
一番長生きしそうだったのにな、、という言葉に心の中でうなずいた。
前日に一緒にマラソンをしてその後呑んで、と、そんな方たちにとっては
もっと信じられない出来事だったでしょうね。

その人柄から、予想はしていたけど受付をする為に出来た長蛇の列に
一人で並んでしまった私は、その同級生の方たちと暫く会話をしました。

時々、元ビッグホリデーの方たちが通りかかり「あ、かなえさん!」とか
「かなえ!」とか静かに声をかけてくれる。


私は、亡くなったRさんとそれほど親しいわけではありませんでした。
大宮支店で入社した私は、当時、横浜支店にすごいセールスがいる、と
大宮の支店長に聞かされ、紹介してもらったことを覚えています。
支店長がくれた、Rさんが新人の頃に書いたセールスマニュアル、
多分探せばまだ持っているはず。


それを読んだ衝撃も、今でもはっきり覚えています。
まことしやかなマニュアルではなくて、
応接に通されたらまず腕まくりして、これ、どかしていいですか?と
地図を広げてやる気を見せろ、とか、そんなことが書かれていました。
その内容に触発され、カウンターで入社した私はカウンターマニュアルを
書いたっけ。お互いに入社間もない頃に自主的に書いた文章は
私にとってはどちらも大事な本当に生きたマニュアルだった。


そんなRさんとFBで数年ぶりに繋がり、数度となくメッセージを交わし
そしてある時ランチに誘われ、会社を見に来てくれました。

葬儀の日は、数人の人に「かなえちゃん頑張ってるんだよ」って
Rさんに聞いていた、と言われ、そんなこと言ってくれてたんだ、、と
悲しい半面、嬉しかった。


同期が集まって呑んでいる席に同席し
その後、Rさんの顔を見に、葬儀場にみんなで戻った。
お風呂の中で亡くなったそうで、とても穏やかな顔でした。


帰りに、葬儀屋さんにご焼香した人数を聞いたら、
やはり! なんと700人!
告別式だけの方もいるだろから、1,000人近いだろうな、と思ったけど
さすがの数でした。
こんな風に慕われる人になりたいけど、なかなかなれないね。
もう少し、会社のことや、経営の事や、いろんなことを聞いてみたかった。
人はね、いつでも会えると思っていると、それが突然ぷっつりと切れて
もっと話しておけばよかった、って後悔するんだよね・・・。


同期の人たちから「けんかっ早かったんだよな。」と聞いて
ちょっとびっくり。
いつも穏やかに見えたのに、なぁんだそっか、ってちょっと安心した。


普段はそう思われないけど、実は理不尽なことには短気な私。
それと、上司と目上の人には従順だけど、そうでない人から命令されるの嫌い。
いつもおじさまたちには「かなえちゃんはいい子だね〜。」って言われ
そうじゃない部分をなかなか出せないけど、まぁ時には出してもいいんだね。

そんなこともね、もっともっとお話ししたかった。
本当に、残念です。
本人が一番びっくりしてるんじゃない、って誰か言ってたけど、
本当ですね・・・。
もっとたくさん生きたかっただろうに・・・


心より、ご冥福をお祈りします。