ブックスエコーロケーション

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12月のまとめ『だれの息子でもない』など

読んだ本の数:4冊
読んだページ数:476ページ

だれの息子でもない

だれの息子でもない

■だれの息子でもない
 神林長平が作中でいうところのネットを介した人格とリアルの人格の違いとその変容というのは実感を伴ってよくわかることだ。だからこそ神林長平にはさらにその先を描いて欲しかったと思ってしまった。これだけ魅力的な設定を使っているのだから。あるいは自分の生きる「いま」を描かれてしまった、その悔しさがあるのだろうか。読了日:12月30日 著者:神林長平

げんしけん 二代目の八(17) (アフタヌーンKC)
 毎度おまけやカバー下がしっかりしてて連載追ってても楽しめる。班目と久我山の波戸くんへの分析は確かになるほどとなった。そして作中の正統派ヒロイン枠を彼一人が担っているというのも、読者への演出としてもてきめんだなぁって。そう言うなれば笹原妹みたいな展開は波戸くんではないだろうと、今回強調されたことがわかるのだ! 読了日:12月23日 著者:木尾士目

夫婦サファリ 2 (Feelコミックス)

夫婦サファリ 2 (Feelコミックス)

■夫婦サファリ 2 (Feelコミックス)
 結婚もそうだけれどちょいちょい物を創ることに対するスタンスを入れ込んでくるのでぐさぐさ刺さる。読了日:12月9日 著者:ジョージ朝倉

スピリットサークル 4巻 (ヤングキング・コミックス)
 未来編。輪廻を妨げるシステムとは、なるほど。読了日:12月2日 著者:水上悟志

今年のまとめ

 2014年は労働が本当に忙しくなり体力のなさを痛感した。13年の暮れからとりかかっている長篇がまだ半分ぐらいしか書けていないし、今年は本当にこれだけしか書いてない。ずっと飽きずに書き続けられているというのは、プロット段階での準備がうまくいっているのだと思う。これは収穫だ。その意味でとりあえず間違ったプロットのたて方ではなかったということ。まず長篇をどうやってでも書き上げる、それへの重要な一歩だと思うことにする。でも小説も読めてないしイベントごとも満足のいく参加ではなかった。映像消費に逃げすぎた一年だった。そうやってまでバランスを保とうとするぐらいならやはり抜本的に解消するのが一番だろうと短絡的には思っているので、来年はその準備を進めていきたい。でもとりあえずは、いま書いているのを書き上げるのが先決だ。引き続き書いていきたい。あと資料を読んでちゃんと小説に反映させられるようにしたいなぁ。