KJ-monasouken’s diary

昔「モナー総研」と言うスレ紹介ブログやってた人のブログ。いまはTwitterの活動がメイン。

【長い】漫画の最終回を全て夢オチに【夢を見た】(懐かし漫画)

少し前によそでも紹介されたようですが、作者を巻き込んだメタフィクション的なネタが結構面白かったので紹介するですよ。


【長い】漫画の最終回を全て夢オチに【夢を見た】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1122130867/

36 名前:愛蔵版名無しさん[sage] 投稿日:2005/07/28(木) 00:22:08 ID:???
「水木二等兵!起きろ!」
軍医殿のだみ声に目を醒まされた。
南国特有のうだるような熱気が全身を蝕んでいく。
遠くから砲撃の音が聞こえてくるような気もする。

くだらない文明人とやらの、くだらない文明とやらがあるから、こんなくだらない戦争が続くのだ。

くだらない。
くだらない。

ふと永遠に失われた腕があった場所に目をやり、続いて密林の彼方に目をむける。

小ずるくも愛すべきねずみ男はいない。
物知りの目玉の親父さんもいない。
活発で愛らしい猫娘もいない。
世話焼きの砂かけ婆もいない。
ぬりかべは……いるかもしれない。

ふはっ、ため息が漏れる。
(……それにしても、長い夢を見ていたような気がする。それとも、今見ているのが夢なのだろうか)

ゲゲゲの鬼太郎・完


149 名前:愛蔵版名無しさん 投稿日:2005/08/21(日) 11:08:39 ID:MZQCgd72
「りえこ、りえこ起きるのよ!」
「んぁ〜・・ちむかぁ。」
床に倒れ込んでいたりえこは、ふらふらになりながらも起きあがった。
「はやく、はやくあの山銀を止めなくてはあたし達、尻の毛までぬかれるわ!」
「大丈夫。昔のあたしと違って今は蓄えがたんまりとあるから。」
「え?りえちゃん何にか連載が決まったの?・・よかったね、これで3流ポルノ雑誌
からは足を洗えるね。」
「それ、何時の話?あたしは今やあのNHKの連ドラにさえ挿し絵を・・」
「何夢みてるのよ、あんたの絵柄で連ドラに挿し絵なんて描けるわけないでしょ」
そこまで話していたときに山銀がいきなり
「あ、りえこさんそれ当たり!リーチ一発ドラ8!」
ブッ!・・・
「りえちゃんちょっとみみぢが・・・」
(そうか、アマゾンに行ったのも手塚治虫大賞も結婚して二人の子供が居るのも
みんなみんな、南長崎の白日夢だったんだ・・・)
「ローン親倍!」
山銀の声が雀荘の中に響くのであった
(夢の世界の方が幸せだったかしら・・・?)

まぁじゃんほうろうき 完


220 名前:愛蔵版名無しさん 投稿日:2005/09/13(火) 21:20:57 ID:3WEHvEs3
「先生!先生!起きてください!もうすぐ締め切りですよ!」

アシスタントの声に超売れっ子マンガ家Aは目を覚ました。
おっと、あまりヒマなのでついうたたねをしてしまったようだ。
前に並んでいる机では、アシスタントたちがせっせと原稿の仕上げを
している。インクとコーヒーの臭いが鼻につく。
まあ間に合わなくても下書きを載せればいいんだ、間に合わなくてもいい。
俺のマンガは落書き同然の手抜きでも、載ってるだけで雑誌の売れ行きが
10万部は違うからな。
ストーリーは適当に編集者が考えてくれたとおりにすればいいや。それよりカネだ。
明日には単行本の印税2千万円が口座に振り込まれ、
来週にはアニメグッズのライセンス料5千万円が振り込まれる。
バカなオタクをだませば億万長者になれるんだから、マンガ家ってつくづく楽な商売だよ。

夢の中では、俺は「炎尾 燃」という熱血マンガ家だったようだ。
マンガを書くこと、それがすなわち俺の生きている証明。
常に原稿に全生命をたたきつけ、命がけで締め切りに戦いを挑む
極限まで熱い、あまりにも熱すぎるマンガ馬鹿・・・

命?ハハハ、マンガに命をかけるって?
マンガに命かけてるヤツなんて本当にバカだよ。
死んだらいくら金があっても使えねえよ。
マンガはあくまで金儲けの道具だよ。

おっと、クルーザーの手配はできてるかな。
バハマのホテルに電話しなくちゃな。
来週はまた作者取材のためという名目で休載だ。

…それにしても、長い夢を見ていたようだ。

                      燃えよペン  完


259 名前:愛蔵版名無しさん[sage] 投稿日:2005/09/21(水) 23:43:38 ID:???
「おい、そこのアシスタント起きろ!」
担当の声に新沢は目を覚ました、徹夜明けの修羅場の仕事場の臭いが鼻腔をくすぐる。
「おい、そこのアシ佐藤先生の原稿をちゃんと仕上げてから寝ろ」

どうやら、アシスタントのベタ塗りの途中で寝てしまったらしい。
今日の正午までにこの原稿仕上げないと落ちるらしい。
「ほら、さっさと仕上げてくれよ、佐藤先生の「燃えるお兄さん」はアニメ化されて
今やジャンプの看板作品だから落としたら売上に響くのだからな!」

自分がアシをやってる尊敬する佐藤正先生は今や、マンガもアニメも大ヒットして
アニメの主題歌も人気アイドルグループが歌ってそっちもヒットしたりして
今や飛ぶ鳥を落とす勢いだ。

「ところで新沢、この前見せてもらったお前の作品なあ
どうしようもないパクリ作品だが、佐藤先生の顔を立てて一応連載決まったぞ
ただどうせ10週で終わるだろうから、最終回も考えとけよ
まあお前くらいのセンスが無い奴なら、どうせ安易な夢オチくらいしか思い浮かばないだろうけどな」

連載が決まって嬉しいが、とりあえず佐藤先生の原稿を正午までに仕上げないと・・・
ちっ、舌打ちが漏れる。

(・・・それにしても、長い夢を見てたような気がする
自分が何故か大ヒット漫画家になって、佐藤先生が自分のアシをやってたなんて)

奇面組シリーズ(?) 完


287 名前:愛蔵版名無しさん[] 投稿日:2005/09/23(金) 11:02:01 id:ik2Rbo0k
「僧正、起きてください」
弟子の声で目がさめる。朝餉の香りが鼻腔をくすぐる。

そうか、あれは夢だったのか。
人間が一切出てこない、動物のみでこの世が形成されている
一見無秩序だが、どこかユーモラスで居心地のいい夢だった。

今日も何事もなく一日が始まる。僧侶はご本尊の前でタバコをふかし
村人は広場で相撲を取ってひっくり返っている。
人は人ぶってはおるが、所詮人がするこの世の行いは、
獣がするそれと、何が変わろうか。
そう思うと馬鹿馬鹿しいような、おかしいような。
彼は口元に皮肉な笑いを浮かべた。

「僧正、いかがされましたか?」心配そうに弟子が声をかける。
彼の顔は・・・そうさな。
そう考えかけて彼は急いで妄想を振り切った。

「いや、なんでもない」
それにしても、ずいぶん長い夢を見続けていたような気がする・・・

鳥獣戯画・完

こんな感じかねえ。JC第一巻の作者コメントを少しいじっただけですが。

「おい、嶋田。居眠りしてないで少しはペン入れろよ。」
「あ、ああ?折角楽しい夢を見てたのに。この漫画が単行本になって、
ベストセラーになって」
「ほう」
「テレビ化、映画化された上に町ではキャラクター商品だって売り出され
子供たちはテーマソングの大合唱。そして僕たちは連日のテレビ取材で大忙し。」
「そんなことになったらお前は取材ばっか受けて『働かないゆで』とか呼ばれてるだろうな」
「あらあ・・・夢だろうな、やっぱしー」


キン肉マン・完

個人的には水木しげるの「今見ているのが夢なのだろうか。」がいかにもあの世に造詣の深い水木センセイらしくて好きだ。

ボーナス

 ボーナスもらったのだが、その後のフィードバック面接で「もっと欲しいとか思わない?」と言われた。
どうも、あんまり働きが良くないと思われているらしい。別にサボってるつもりはないのだが性格的に前に出て行くのが苦手だし、要領も良くないので、期初に挙げた目標と比べるとどうも見劣りがするのである。

本音で言うと、ここ数年が会社全体の業績等あって酷かったせいか今期のボーナスが特に低いと思えないとか、福利厚生面が向上してるとか大学院に行かせてもらってるとか、もっともらってる人もたくさんいるだろうが世間の平均から言うとそんなに悪くもなさそうだとかであんまりこれ以上欲しいとも思わなかったのだが、そう言うわけにも行かずちと困った。

どちらかと言うと時間とかストレスの少ない職場環境の方が遥かに欲しいが、そっちの方はままならない。

なんつーか、業務系の社員にとって目標管理制度って面倒くさいだけなんだよなあ・・・目標のための目標って感じになることもしばしばだし。