撮影写真より


日産ディーゼルRMのCNGノンステップのうち最終型。当時普通のディーゼル車は既に車体の一部を変更したPB-RM系に移行していたが、CNGモデルのみはKK-RMのまま車体だけPB-RM準拠の仕様に変更され製造を継続した。このため、本来KK-RMではあり得ないはずのシビリアンテールやサイドリフレクターを装備した異質なスタイルになっている。PB-RM系のリアは中型バスにしては縦方向が比較的長いのに対し、逆にKK-RM系は縦方向が短い。このため同じリアスタイルであるPB-RMに比べかなりリアが窮屈に見える。同様に大型車でもRA登場以降はCNGのみUAのままだった。
当時の低公害バスは既にハイブリッドバスへの移行期に入っており、これらの導入例は少ない。乗合だとRM・UAの両方ともが唯一在籍している写真の富士急グループの他は、RMが西鉄UAが阪急バス・呉市営に導入されたのみ。07年のPDG-代への改良の際にCNG車は全車種生産中止になり、CNGバスでは比較的シェアが高かったUDのCNGはここに消滅した。



同時期にCNGを生産していたいすゞは、排ガス規制適合の際に型式をディーゼル車と同一型式に変更。なので名目上はPJ-LV234とはなっているものの、サイドリフレクターとリアのナンバーが中央にある以外はKL-LV280のままだった。当然エンジンは通常のLV234が載せている直6ではなく従来通りのV8。このモデルも導入例が少なく、写真の川崎市バス以外には都営バス・東武バス(セントラル)・ベイシティバス・三重交通広島電鉄くらい。PKG-代に移行する際にエンジンを直6に変更、この代は寧ろ導入例が増え、ブルーリボンIICNGという珍車が生まれたのもこの頃だったが、その次のLKG-代では以前取り上げた広電が未だ唯一の導入例。