http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/index14.html?now=20070528115328
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070528/jkn070528011.htm
http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=soc_30&k=2007052900009
 この事件の本質は、松田咲實その人がたまたま不心得者だった、という以上の事では恐らくないのではないか。被害者が警察署に相談に行けばあっさり逮捕されてしまうような、その程度の――警察へ行かせぬように追い込みをかけるとか、警察内部の協力者がもみ消すとかの対策をとれない――中小企業の社長の悪さである。そもそも、この被害女性は不合格になっているのであって、悪さとしても短絡的で、実力で合否を決めるべしと言うプロとしての良心の一線は守ったのだ、とも言える。
 今回の事件に、少数の男性が多数の女性に対して独裁的な権力を振るいうる、という声優マネジメントの業態に起因する部分は無論ないではないのだろうが、だからと言って全てのアーツビジョンアイムエンタープライズ所属声優が松田氏に関係を強要された、とか、声優業界では枕営業が常態化している、とか、そういう結論に飛びつくのはあまりに早計だ。大体枕営業としては今回の件は奏功しなかったのであるし。
 今回の件はさておいて、そもそもの話をすれば、いくらマネージャーと寝ようが寝まいが、最後は消費者とクライアントがタレントの命運握ってんだから、プロダクション内部での選考過程の多少の不透明さなんて誤差の範囲だ、とも思うのだけれど。
(ついき)
 あー、すっかり見落としてたんだけど、枕営業も所詮は営業だから、やるこたやられたけど仕事はもらえない、というケースだって十分ありうるんだよな。そう考えると人気・実力以外の部分で決まる要素ってホント誤差の範囲なんじゃねえか。
 声優業界は事務所の移籍もかなり自由だし、養成所もあちこち回る奴いるし、となればさらにこの誤差も吸収されうる。声優のプライヴェートはイッツノットマイビジネス、な俺らからすると、ホントどうでもいい一件だった、というわけか。なんだかなあ。