誰も闘ってこなかった
「復讐する空気だから復讐しようとしてるだけ」てのはどこぞの外道な自称被害者どもを連想するとかそういうことはさておいてだw。
- 作者: 岩永亮太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/03/19
- メディア: コミック
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4巻の「階級を盾にしてるのはあなたたちじゃないの!!」でも感じたことなんだけど、本作のテーマが一見ノブレス・オブリージに見えるのはアリスに目を向けるあまりに発生するミスリードであって、むしろテーマは民衆を含む人間の義務や倫理で、それをきわめてドライな形で提示しているように思う。その点、(暴力革命主義者以上に厳しく)まったく容赦のない左派的な香りさえ感じる。で、『北斗の拳』終盤のラオウの息子編あたりに同じ匂いを感じる。
まあそんな政治的な話はどうでもいいんだけど、やはりウェブナー中尉とマーチスのやりとりは燃える。いや「おまえ一人支えられないとでも思ったか」とか、アリスとオーランド*1のやりとりに燃えないわけじゃないんだけど、一定ライン越えたら崩れるのが間違いない(無自覚の依存ギリギリの)関係よりも、同志めいた関係の方が好みというか。あと二課長。クールとクレイジーの境目にいるキャラは大好きだw。
*1:このオーランドてやっぱ無番地区のことだよなあ。