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誰かが困って検索したときに助けになる話題を書いていければと思っています。

2009-02-19

[][]予測市場について知りたい人が読んでおくとよい本5冊

日本語で読める予測市場に関連がありそうな書籍をまとめました。

予測市場とは仮想市場を使って人々の意見を集約・抽出する仕組みのことです。

予測市場 - Wikipedia

予測市場に限らず集合知に関心のある方は読んでみると、集合知の成功事例やどのようにして群集が個人に勝るのかといったことがなんとなくわかるようになると思います。


リスクの正体!-賢いリスクとのつきあい方

リスクの正体!-賢いリスクとのつきあい方 (木星叢書)
山口浩
バジリコ
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駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部准教授の山口浩氏が執筆した本で、今年の一月に発売されました。

自身のブログの「H-Yamaguchi.net」で書いた文章をベースにしているそうですが、体系づけられていろいろと書き足したり書き下ろしたりしたところも多いようなので、氏のブログを読んでいる人も読む価値はあると思います。

実際に予測市場について触れているのは、5章の「市場で予測する」の中でです。

予測市場について非常にわかりやすく説明されています。予測市場の特色、使うことのメリット、制約など予測市場のエッセンスがちゃんとまとまっていました。「予測市場って何だろう」という人にはぜひ最初に読んでもらいたい内容です。

いくつか事例も紹介しており、その中ではてなアイデア総選挙はてなについても触れられています。総選挙はてなの時に話題になった予測市場は公職選挙法に違反しないのかについても解説されていました。

リスクと予測の話の流れで予測市場が取り上げられていますが、某政治家のリスクに関する無知な発言、ライブドア事件での投資会社の話、リアルオプションの考え方、教育の就業に対するリスクなどなど予測市場に限らず個人的にも興味を惹かれる話が盛りだくさんでした。

リスクについて新しい観点が得られる一読の価値がある本だと思います。



「みんなの意見」は案外正しい

「みんなの意見」は案外正しい
ジェームズ・スロウィッキー 小高 尚子
角川書店
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翻訳前のタイトルは「Wisdom of Crowds(群集の英知)」で、集合知に興味のある人なら一度は読まれたのではないかと思います。

群集が賢くなるときと賢くなくなるときの事例を紹介しているのがこの本です。ただ、事例を取り上げているだけで、なぜ群集が個人に勝るのかについての理論的なアプローチは弱いです。

具体的に予測市場に触れているのは第1章ですが、11章の市場に関する内容も参考になります。

集合知について知るための最初の一歩に読むべき本です。



参考


「多様な意見」はなぜ正しいのか 衆愚が集合知に変わるとき

「多様な意見」はなぜ正しいのか 衆愚が集合知に変わるとき
スコット・ペイジ
日経BP
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今年の1月に邦訳されて出版された本です。

「みんなの意見は案外正しい」に対して、モデルを用いて理論的に多様性が個人に勝ることを説明しています。なので「みんなの意見は案外正しい」を読んだ後に一緒に読むのがよいと思います。

具体的に予測市場について触れられているのは13章ですが、8章の「多様性と予測」という章も参考になると思います。

500ページ近くあって、モデルを用いた説明が少し回りくどく感じることもありましたが、集合知が有効に働くための条件や多様性の重要性を知ることができます。



フューチャー・オブ・ワーク

フューチャー・オブ・ワーク (Harvard business school press)
トマス・W. マローン
ランダムハウス講談社
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これまでは情報の集中化が行われてきましたが、インターネットの発達により情報の伝達コストの低下したため、今後は分散化した新しいマネジメントが重要になっていく、ということを論じた本です。

予測市場について触れているのは第7章の「組織内のマーケット」で、企業内の予測市場の活用について紹介しています。

残念ながらAmazonではもう購入できないようですが、組織マネジメントに関わる人が読むと面白い本だと思います。



ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる


id:umedamochioこと梅田望夫氏が2006年に書いた本です。当時のWeb2.0ブームが起こったときの中心にありました。

ベストセラーになりましたので、Webに関する仕事についてる人でなくとも読んだことがある人は多いかもしれません。

第五章のオーブンソースとマス・コラボレーションの中で予測市場について触れられています。Webという視点から、「個」が「全体」にもたらす価値の創出を論じているので面白いです。

まだ読んだことがない人は同著者の「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか 」もあわせてぜひ読んでもらいたいです。



どの本でも予測市場は集合知を活用するための一つの形として紹介されているだけですので、1冊丸ごと予測市場を扱った本が出たらいいなあと思います。そのためにはやはり日本での予測市場の注目を高めていかないとだめですね。

現在運用している予測市場サイトの「こうなる。」もブレイクするというには程遠いので、日本でもっと予測市場が認知されるように努力していきたいです。

takutaku 2009/02/20 18:10 梅田さんのブログページから来ました。
面白そうな話題ですね。予測市場か。。
こうなる。も、参加人数が増えればとてもすごいサービスになりそうなのですが、mixiなどにコミュはあるのでしょうか?

KishiKishi 2009/02/20 18:26 >takuさん
記事に興味を持っていただいてありがとうございます。
mixiをあまり使っていないので、
mixiにコミュを作るという発想はありませんでした。
面白そうですので、近いうちに作ってみようかと思います。

takutaku 2009/02/21 10:18 ・Kishiさん
>面白そうですので、近いうちに作ってみようかと思います。

お願いします!こういうのは参加規模が大きくてもりあがっていくものだとおもいますから!
Wisdom of Crowdsは梅田さんの本を読んで知ったのですが、
日本は教養が高い、無名の人達が中間層にごろごろいます。
日本ほどWisdom of Crowdsが有効に使える国はないんじゃないかなーと。。

A-11A-11 2010/06/13 00:04 はじめまして。
http://www7.tok2.com/home/aaaaaaaaaaa/
で予測市場ゲームを運営している者です。
shuugi.inとかと違って、こちらでは資産増加ではなくビッドアスクスプレッドの縮小(=流動性増加)を目指すようにプレイヤーを動機付けるので、市場が機能するのに必要なプレイヤー数が少なくて済みます。
ソースコードを公開しているので、皆さんで予測市場を改良する時に参考になれば幸いです。

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