機巧少女は傷つかない4 Facing "Rosen Kavalier"

機巧少女は傷つかない　4 (MF文庫J)

• ストーリー

時計塔事件も終わり、雷真たちは辛くも<夜会>に勝ち残っていた。
ところが、雷真の負傷を自分のせいだと気に病んだ夜々が突然姿を消してしまう。
なんとか彼女を見つけ出した雷真だったが、それは敵の罠だった……。


面白かったです。
しかしまた前の巻の内容を忘れていたので、読みながら思い出していくのに苦労しました。
巻をまたいだ謎や伏線が目立っていて混乱したまま読み進めたから、内容があまり頭に残らなかったのではないかと。
そんなわけで次第に読むのがしんどくなってきていたのですが、今回は分かりやすい展開だったので気持ちよく読めました。
つまりは仲間たちと一緒にヒロインを助けに行くヒーローの構図ですよね。
王道を行くストーリー。だからこそ、熱い。


アクションも豊富です。雷真一味が別々に戦いを繰り広げていたのがとても良かったですね。
それぞれの力を改めて見ることができたし、なんだかんだでお互いを信頼しあっていることが伝わってきます。
敵はどんどん強大になっていきますが、彼らなら絶対に負けることはないだろう。
そんな風に確信させる、もちろん戦闘能力という意味だけではない、強さがありました。


今回目立っていたのはなんといってもいろり・夜々姉妹。
雪月花の長女・いろりは、満を持してバトルに登場。
まさに圧倒的。レベルが違いすぎて唖然とします。夜々が引け目を感じるのもうなずけるというものです。
普段は清楚可憐なお嬢さんといった感じがなんとも素敵だし、一気に好きなキャラになりました。
一方の夜々は思い切りヒロインやってます。
あの夜々が自分から身を引こうとするなんて。気持ちは分かるけど、切ない決断でしたね。
雷真が何と言おうと、夜々が自動人形であることは動かせない事実で、彼女の想いが雷真に届くのかどうかということは、これからも大きくのしかかってくる問題なんだろうと思います。
可愛いキャラがたくさんいるけれど、やっぱり夜々に頑張ってほしい僕としては、全力で彼女の幸せを祈りたい。


そんな夜々ですけど、弾けるエロさはいつも通りですのでご安心を。
でもそれ以上にアンリがエロい。ほとんど出てこないのに台詞の印象が強すぎて存在感が半端じゃない。これはひどい。


あ、ドラマCD付き特装版
機巧少女は傷つかない 4 CD（Side-A）付き特装版 (MF文庫J)
も出てます。こちらも買う予定。