まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

疾走れ、撃て!5

疾走れ、撃て!5 (MF文庫J)

疾走れ、撃て!5 (MF文庫J)

  • ストーリー

いよいよ本格的な実戦部隊「七二四一部隊」として始動した紫神小隊。
新しく副隊長に就任した鷹乃は、結成記念の簡単なパーティーを提案する。
楽しいパーティーのさなか、突如現れたトレーラーが兵舎の門に突撃してきて……?


体制は改まり、新しいメンバーを加え、新たな装備が採用されて心機一転。一応新章突入ということでいいんですかね。
もっともやっていることは大して変わりません。これまでと同じく賑やかな日常とおぞましい戦場が描かれていました。


恋心うごめく日常パートは相変わらずの楽しさですね。
理宇への想いと虎紅への恩との間で揺れるミヅキ、なんだかんだ仲がいい理宇とミヅキに嫉妬する虎紅。
正直、階級の差という壁がない分だけミヅキの方が有利だと思いますが、個人的には虎紅にもっともっと頑張ってほしいなあ。
理宇はとにかく鈍いんだから、虎紅もミヅキも積極的な手に打って出ないと駄目ですよね。
まあアルコールが入った虎紅はめちゃくちゃ可愛かったので、とりあえずは満足。


新型戦車が導入された戦闘はあまりよく分からなかったです。専門用語だらけなので、もともと分からない部分も多いんですけどね。
今までの張り詰めるような緊張感はあまりなかったような気がします。
まあほとんど戦車しか動いていなかったし、今回はそういう戦闘だったということなんでしょう。
その代わりに戦車は大活躍しています。プラモ化も近いね。
いよいよもって理宇の能力が謎めいてきましたけど、明らかになるのはいつのことやら。


ダイダラはどんどん知恵をつけてきているようで、まるで人間であるかのような「作戦」にゾッとします。
段々人間を相手にしているような戦いになっていくのでしょうか。辛い。
一方で、紫神小隊への脅威は外からのものだけではなく、内からのものもあるというのが苦しいところです。
軍の上層部を初めとして色々なところで怪しい動きが見られました。
謎の戦果を上げている紫神小隊は軍隊の「特別」になってしまうのか。学兵たちの日常はいつまで守られるのか。
どうか誰もが無事に戦いを乗り越えられるようにと願わずにはいられません。


今回は戦車(?)のイラストがあって嬉しかったです。
メカニックな部分もどんどんビジュアル化してくれると助かりますね。