まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

この中に1人、妹がいる!3

この中に1人、妹がいる!3 (MF文庫J)

この中に1人、妹がいる!3 (MF文庫J)

  • ストーリー

『妹』の影から逃れるため、遂に心乃江と雅にDNA鑑定を受けるよう依頼する将悟。
ところが学園理事会との面会中、校内放送で『妹』から秘密をバラすと脅迫され、鑑定を実行することができなくなってしまう。
それからも繰り返される校内放送に対し、なんどか『妹』を突き止めようと走りまわる将悟だったが……。


毎回『妹』を探しては落としていく本作品。
巻ごとに手を変え品を変え、工夫を凝らして謎に包まれた妹を演出するところに作者の挑戦的な意気込みが感じられて結構好きだったりします。


やっとDNA鑑定に踏み切った将悟たち。うん、なぜ初めからやらなかったかな。
DNA鑑定でプライバシーが守られるのは当然のことだし、マスコミを怖がる必要も特にないんじゃないかと思ってましたけど、結局やっちゃうんですね。
そもそも将悟は色んなことを気にしすぎなんですよ。妹のことも必要以上に怖がりすぎているし。
将悟は一度、妹のことなんか全部忘れて恋に踏み切ってみればいいのに。
ちゃんと相手を見つけてからDNA鑑定でもなんでもすればいいわけで、相手を探す以前から妹のことを気にしても仕方がないと思うのだけれど。
心乃江も雅もこれ以上ないくらい将悟にデレデレなのに、このままじゃいつまで経っても次のステップに進めませんよ。
まあ彼女たちの場合、次のステップに進んだらもう即ゴールインしてもおかしくないんですけどね。それだけにうじうじと足踏みしてばかりいる将悟がじれったくてしょうがないです。


妹に校内放送を使われた分、騒動が今までよりも大きくなっています。
携帯電話の向こうで脅すというやり方がマンネリっぽくなっていた分、新たなやり方は新鮮で良かったですね。
それにしても、うーん、将悟に生き別れの妹がいるっていうことはもう公然の秘密ということでいいんですかね?
もう隠すとか隠さないとかの問題じゃなくなってきているような気がするんですけど。
生徒たちや理事会がいる場所であんな放送をされてしまっては、今さらマスコミを遠ざけたところでどうにもならないような。


今回のメインヒロインは表紙のとおり凛香ということでいいでしょう。
強気な後輩キャラはいいものです。個人的にはもうちょっと可愛げがあってもいいと思いますが。
そして毎度のことながら、将悟と共にありえないエロハプニングに巻き込まれるわけですけど、こいつらわざとやってんじゃないだろうな!


ラストでようやく本当の『妹』が明らかになりかけました。まあ、ヒロインは一通り落とし終わったからね。
次巻でいよいよ真打ち登場と相成るのでしょうか。楽しみです。


メジャーで女の子のスカート丈を測れるのなら風紀委員も悪くは……。