まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

いもうとがかり3

いもうとがかり3 (MF文庫J)

いもうとがかり3 (MF文庫J)

ストーリー
活発化する“太陽風”に乗って、木星のマザーシップが地球に降りると話す恋。
木星人歓迎のセレモニーを開きたいという恋のため、みんなで頭を悩ませることに。
刑部の親戚のお姉さんが市役所に務めていると聞き、会いに行ってみる翔太たちだが……。



完結。延期が重なったりイラストが変わったりで少し不安でしたが、わりと綺麗に地に足の着いた終わりを迎えてくれたのではないかと思います。
恋が電波娘のままできっちりメインヒロインを務め上げてくれたのが良かったです。
愛さんや文月や刑部と、なんだかんだで女の子に囲まれている翔太だけれど、メインヒロインだけはブレませんでした。まあ恋は可愛いからね!
おーみやさんの新イラストも元のイラストからそれほど変えず、ふんわりとした可愛らしい絵柄でした。


ちょこちょこ挿入される過去話によって、遂に恋が木星人になった秘密が明らかとなりました。
翔太と恋の間にはただならぬ因縁があると思っていましたが、こういうことでしたか。
恋ったら、なんて健気なんだ。それに比べて翔太はまったく! 罪な奴ですよ!
恋が木星人に固執していた理由が全部この約束だったのだと思うと、今までの色々もきゅんきゅん度がまた違ってきますね。
それで何年ですか。10年? ちょっとこれは素で、翔太には一生“いもうとがかり”をやっていく責任がありそう。
名目はなんにせよ、みんなで何かを作り上げていくのは楽しいものです。
まあ宇宙人がどうこうなんて個人的にもばかばかしいとは思いますが、しかしこのパパさんはちょっと融通がきかなすぎるかな。
はじめは恋と美木さん以外は真剣ではなかったでしょうし、なんとなくで集まってきた人たちもいることでしょうが、最終的にはミステリーサークルを守るためにみんながひとつになっていたわけで、これだけでもう素敵なイベントだったと言っていいのではないかと思います。


終わり方はこのような形になりましたが、今後どうなっていくのかは……ううん、読めない。
このままずっと続いていきそうな気もするし、何かがきっかけで恋や愛さんとの関係が変わることもあるかもしれません。
ただ、今しばらく“いもうとがかり”は継続していきそうですね。
ちょっとミステリアスで、不思議な後味のラブコメディでした。楽しかった。次回作にも期待しています。


しかし愛さん……そのポーズはありえない。