まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

異世界ラ皇の探求者 01.精霊王女はツルツルです!

ストーリー
前世でラーメン屋を26店開店し、そのすべてを半年以内に潰してきたラーメンマニアのチャー。
ファンタジーの世界に生まれ変わった彼は、この世界の食材でラーメンを作ろうと王都へ旅立つ。
その旅の途中、流行病に罹り壊滅した精霊族の里の生き残り・王女メイに出会い……。



第6回GA文庫大賞<奨励賞>受賞作品。ファンタジー世界に生まれ変わった主人公が、この世界におけるラーメンの創始者になるべく奮闘する異世界ラーメンコメディ。
もっとラーメン一辺倒な内容かと思っていたのですが、意外にファンタジー要素も多めでユニークな読み応えの作品でした。
このラーメンは食べたくないけれど、このチャーシューはぜひ食べてみたい!


チャーは、自分の才能を完全に勘違いした主人公です。
魔力が見えるという特技を持ち、前世の鍼灸師としての経験を活かして自らの魔力を整えつつ、強力な吸血鬼(ロリ)のもとで修行した結果、いつの間にか王都の騎士さえ凌ぐ戦士に。
しかし吸血鬼ハクパとずっとふたりきりで過ごしてきた彼は、自分のそんな力に気付くこともなく、ただひたすらにラーメン屋を目指します。
冒険者学院への入学も蹴り、ただコネとラーメンの知識だけでのし上がろうとするその気概は実に立派なのですが、肝心のラーメンが……なぜこうなる。


そんなチャーの周りに集まってくる、個性豊かなヒロインたち。
命を救ってもらった王女メイや、王都での顔利きの騎士・アテナ、冒険者学院のトップ・アネキャット。
チャーに恩を感じた彼女たちが、ラーメンのためではなく、チャーに会うために、マズいラーメンの常連客になっていくのがシュールで面白かったですね。
メイやアテナはサービスシーンも結構多めで、ちょいちょい全裸に(!)なっているのですが、チャーに全くその気がないせいでエロくないのが不思議。こいつの頭にはラーメンしかないのか……。
美味だというドラゴンの肉のチャーシューをはじめ、今後どんなファンタジー食材でラーメンを作っていくのか楽しみですね。


イラストはモレさん。うむ、確かにツルツルですな(真顔)。
胸元をはだけるメイのイラストがとてもよい。よいと思います!


そこ目当てのお話じゃないのは分かってるけど、もっとバトルしてもいいのよ!