富岡製糸場から始まる群馬旅 その1

トラベルニュースより
世界遺産に大河が続く群馬観光
夏休みはワークショップ
 富岡製糸場と絹産業遺産群世界遺産登録に沸いた2014年6月から2年。群馬県富岡市では中長期的な視点での遺産の保全や管理、遺産をキーコンテンツとした群馬全域への観光客の誘致に力を入れ始めている。
 昨年4月、富岡製糸場を所有、管理する富岡市は、遺産の保護と活用の観点から、今後30年をかけて取り組む施設の保存修理事業の財源を確保するためとして、入場料を大人は従来の倍額の1千円、団体は400円から900円に改定した。年末は休館する。
富岡製糸場 西置繭所(上)と操糸場(画像提供・富岡市


 富岡製糸場の入場者数は登録前年の13年度が31万5,000人、それが14年度は133万8,000人へと4倍以上に急増した。そして入場料値上後の15年度は114万5,000人へと減少に。
 富岡市にとって入場者減が想定内かどうかは別にして、混雑が減ったことで旅行会社にとっては団体の予約が取りやすくなり、来場者にとっては落ち着いてゆっくりと見学できる機会が増えた。
 夏休み期間中、7月25日―8月30日の毎週月・火曜日に子ども向けのワークショップ「ゆらゆら揺れるクラゲのまゆクラフト」を開く。繭を収穫するときに発生する「毛羽」などを材料に使う。夏休みの宿題や自由研究に生かせる。各日6回の開催で、予約は不要。参加費は入場料とは別に100円が必要。
 そのほか定期イベントとして、座った姿勢で繭から糸を手繰り、糸車に巻き付けていく「座繰りの実演と体験」は土日祝日に、富岡製糸場の主力として300台が稼働していたフランス式繰糸器の実演は祝日を除く月―金曜日に行われる。