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「お世辞をいうのは、愛情のない証拠です。お世辞をいうぐらいなら、皮肉をいってあげた方が愛情です」(川島雄三)

2016-04-01

Kurobaku2016-04-01

[]見えない目撃者(中2015 アン・サンフン監督)

見る前まで韓国映画かと思っていたのだが、韓国映画『ブラインド』(2011)の中国版リメイクだった。監督は韓国オリジナル版の人が出張して担当している。つまり自作のリメイクというわけだ。こういうの、キャストが中国人になるわけで、言葉の問題とか大変だろうなといつも思う。もっとも私はオリジナル版を見ていないので比較してどうこうは言えない。

話は事故によって目の見えないヒロインが、偶然ひき逃げ現場に居合わせたことによって世間を騒がしている連続女子大生誘拐犯に命を狙われることになるサスペンスもの。ヒロインは元警察官で、失明はしていても健常者以上の観察力で、逆に犯人を追い詰めていくという流れである。

クライマックスはオードリー・ヘップバーンの『暗くなるまで待って』をパクっているな、と思うし、この手のサスペンスものは一時期アメリカ映画にたくさんあったのでそれほど新しさはない。それでもスマホに付いたカメラによって逃げ道を教えてもらうとか、超音波で障害物を知らせるハンディタイプの機械を登場させたりとか、今日的なネタはしっかり盛り込むという工夫は感じられる。特にスマホはかなりいいアイデアで、夜の閉店後のショッピングセンターを逃げ回る場面はハラハラさせた。

ただヒロインの、弟を亡くした過去のトラウマやら、犯人の動機やらいろいろ見ていて煩わしくなる箇所もある。まあ、弟を亡くしたトラウマを吹っ切ることがドラマとしてのミソではあるのだが、ちょっとお涙頂戴的なクドさを感じた。これは元・韓国映画ならではの欠点である。またちょっとお間抜けな刑事やヒロインの協力者となる若者のキャラクターもステレオタイプの域を出ない。ところでこの若者を演じているのは、LUHAN(ルハン)という韓国・中国のアイドルスターらしいのだが、最初ただのスケボー少年だと思っていたら、最後で突然歌手になってステージで歌うのでビックリした。スケボーやってたストリートの少年が、必ずしも歌が上手いとは限らないので、無理があると思うがなあ。ルハンに合わせたんだろうな…。

それより心を動かされたのは、ヒロインを助けるために勇敢にも犯人に立ち向かい、犯人にメッタ刺しにされ殺される盲導犬くん。個人的にパルムドッグ賞をあげる(笑)。しかし犬好きの人にはあの場面はショックが大きいだろうなあ。

<4/1 TOHOシネマズ梅田、スクリーン3、座席N-11にて鑑賞>

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