エイガ・デイズ このページをアンテナに追加

「お世辞をいうのは、愛情のない証拠です。お世辞をいうぐらいなら、皮肉をいってあげた方が愛情です」(川島雄三)

2016-08-30

Kurobaku2016-08-30

[]ゴーストバスターズ(米2016 ポール・フェイグ監督)

1984年の同名作品を、主役の4人組を女性に入れ換えてリメイクというか、リブート(「再起動」「仕切り直し」の意味)。オリジナルは公開当時に映画館で見ているが、いかにもアメリカのお笑いという感じでノレないところがあり、決して面白い映画とは思わなかった。だから逆に今回は面白くなっているかもと期待して見に行ったが、あまり印象は変わらなかった(笑)。

今回のポイントは女性を主役にしたことで、女同士の悪ふざけが笑いの中心になっていることか。中でも『マイティ・ソー』の筋肉男クリス・ヘムズワースが演じる、どうしようもないほどのアホ男がヒロインの観賞用として秘書に雇われるというネタは、ちょうど男社会におけるセクハラが裏返しになったキツいジョークである。そもそも主役のクリステン・ウィグメリッサ・マッカーシー、監督のP・フェイグといったメンバーは下品なギャグ満載の女子映画『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』のつながりである。そのノリが本作にも多分にあるというわけだ。

しかし『ブライズメイズ』がどんなにふざけていても女同士の友情がしっかり描けていたのに、本作ではそれがうまく描けてないのはどういうわけか。ちゃんと前半にウィグとマッカーシーに確執があるという話があって、後半にマッカーシーのピンチをウィグが救い、仲直りするという構成になっているのにだよ? そこを押さえないでスルーしてしまうのはもったいない。この手の娯楽映画ではベタでもそういう感動を入れた方がいいと思う。

またリメイク映画によくあるパターンに前作のキャストがカメオ出演するというのがあって、この映画もそれをやっている。よかったのがビル・マーレィで、ここでは心霊現象を一切信じない堅物教授役で登場する。思わずにんまりする使い方である。ところがあとがいけない。この映画にはマーレィ以外にも前作のダン・エイクロイドシガニー・ウィーバーらもカメオで出てくるのだが、これがただ顔を出しました、という程度の使い方でガッカリ。ウィーバーらに至っては本編に入れられずに最後の方にまとめて出てくるというのもあんまりである。マーレィの出し方はあんなに気が利いていただけに、ね。かようにあちこち詰めの甘い映画なのであった。

<8/30(火) TOHOシネマズなんば 別館シアター11、座席J−6にて鑑賞>

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