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Kyojiのよろずひとりごと このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2013-11-07 放射能値ーどのくらいが危険かの認知方法について このエントリーのブックマークコメント

今日から立冬。めっきり寒く東京地方は雨。

こういう雨の日は雨水放射能が混じっている可能性は確かにあるのですが、こういう時にニュースサイトその他で放射能値がこれだけ計測された、ということでパニック状態になる類の記事が多いので私が見た範囲で最も信頼できる情報を元に書きました。長文ですが重要な情報が入っていますので是非ともご覧下さい。

一応私は理科系の学科(電気工学科)を卒業し大学の講義で「原子力入門(専門課程で必修だった)」を履修した経験があるので0.1マイクロシーベルトが検出されたからといって慌てる必要のない数字であるくらいのことはわかります。またこの事実自体知らない人が多いですが原発事故がなくても自然の状態で実は放射線は存在します。これを自然放射線といい土壌の質にもよりますがだいたい0.04-0.05μシーベルト/時くらいは福島原発の事故がなくても自然界に存在します。

そもそも放射能値を表示する際にシーベルトだけを表示してもそれは正しい表示方法ではありません。重要なのは瞬間で表示された値ではなく、ある値がどのくらいの時間表示されるか、の方が重要です10マイクロシーベルト検出されてもそれが殆ど瞬間あるいは数秒ならあわてる必要はありません。ただしマイクロシーベルトでもそれが数週間にわたって表示されるようですとこれは要注意になります。

つまり放射能の安全なレベルについて語る際に重要なのは放射能の値がどのタイムフレームに基づいた値なのか、を知ることでそれゆえ1時間あたりの放射能ー例えばμシーベルト/時、なのか年間についての放射能 ミリシーベルト/年なのかによって意味は全く違ってきます。放射能関係の記事を見ても放射能値をタイムフレームに分けてきちんと表示している記事は本当に少ないです。ただ数字だけをあげてチェルノブイリに近い、大変だ(笑)とかいう類の記事が本当に多いです。

あとこの事実自体を知らない人が本当に多いですが原発事故がなくても自然の状態で実は放射線は存在します。これを自然放射線といい場所にもよりますがだいたい宇宙から年間宇宙から 0.39ミリシーベルト/年(時間計算だと平均0.04μシーベルト/時)大地の土壌から0.48ミリシーベルト/年(時間計算だと平均0.05μシーベルト/時)くらいは福島原発の事故がなくても自然界に存在します。

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上記の数字はあくまで年間の値ですからお間違いなく、時間単位で計算する場合は上記の数字÷365÷24で計算して下さい。すべての自然放射線を時間単位にしますとだいたい0.2μシーベルトくらいになると思います。もちろんこれは場所にもよりますし(下図)、福島などは最低でも4-5μシーベルト/時が年間通して続いていますからかなり深刻な状況であることはいうまでもありません。

f:id:KyojiOhno:20131107111252g:image

このように放射能の値を表示する時には必ず/時か/月か/年かという数字も同時に表示すべきであり、そうでないと正しい表示をしたことにはなりません。

もっとびっくりする話をしますと人体にも元々放射能があります。その大部分はカリウム40というもので環境中に多量に存在していて生物にとって重要な元素でだいたい0.01μシーベルト/時は人体から出ています。意外でしょう?

これというのも政府機関、マスコミ「人体に問題あるレベルではない」といってもじゃあどのくらいのレベルが人体に影響するのか、というきちんとした情報が殆ど開示されていないために福島原発放射能値が発表されても「これはえらいことだ!」といった類の記事が後を絶ちません。つまり政府マスコミがきちんとした情報公開報道をしていないためにこういうことが起きているわけです。そのため科学的な根拠に基づくガイドラインは押さえておくべきです。なぜなら正しい数値の認識なくパニックを起こすことはかえって危険なことだからです。

以下のリンクは私が見た範囲では一番信頼性の高い情報だと思いましたのでリンクを貼っておきます。宇宙線専門家の方ですがきちんとした科学的根拠に基づいて書かれています。

放射能漏れに対する個人対策(第3版)

http://www.irf.se/~yamau/jpn/1103-radiation.html

関係場所をそのまま引用させていただきます。


脱出基準(理由は下に書いています)

(1) 居住地近くでの放射線濃度が1000マイクロSv/時(=1ミリSv/時)に達したら、緊急脱出しなければならない = 赤信号。

(2) 居住地近くでの放射線濃度が100マイクロSv/時(=0.1ミリSv/時)に達したら、脱出の準備を始めた方が良い = 黄信号。

(3) 妊婦(妊娠かどうか分からない人を含めて)や小児の場合、居住地近くでの放射線濃度が300マイクロSv/時(=0.3ミリSv/時)に達するか、ダスト濃度が 500 Bq/m3 に達したら、緊急脱出しなければならない = 赤信号。

(4) 妊婦(妊娠かどうか分からない人を含めて)や小児の場合、居住地近くでの放射線濃度が30マイクロSv/時(=0.03ミリSv/時)に達するか、ダスト濃度が 50 Bq/m3 に達したら、脱出の準備を始めた方が良い = 黄信号。

(12) 現在、日変化の最低値が15マイクロSv/時(子供や妊婦なら5マイクロSv/時)ならば、早めに脱出すべき

 → * 居住地近くでの値が急上昇した場合でも、普通の人で3〜10マイクロSv/時、妊婦や子供で1〜3マイクロSv/時なら、それが10日以上継続しない限り安心して良い

なお、ネット上で北村名誉教授と云う人が上記『居住地近くでの放射能』というのを『原発サイトでの放射能』と読み違えて『値が厳しい目だ』とコメントしているようです。この人のコメントには他にも読み違えが原因と思われるものがありましたので、3月23日以降の版では、そのあたりの誤読が無いような書き方に改めました。ですが、それでもまだ誤読の余地があるのではないかと危惧します。なので、問題点がありましたら、ご一報頂けると助かります。

室内退避基準(無理やり居住地から脱出する必要は余りありません)

(6) もしも原発の近くで50ミリSv/時を越えたら風下100km以内の人は緊急に屋内(出来るだけコンクリート製:注釈3)に退避し、100km以上でも近くの放射能値情報に随時注意する = 赤信号。

(7) もしも原発の場所で急に5ミリSv/時以上の変動が見られたら、風下100km以内の人はなるべく屋内(出来るだけコンクリート製:注釈3)に退避し、100km以上でも近くの放射能値に随時注意する = 黄信号。

(9) もしも原発サイトで何らかの爆発(水蒸気爆発や水素爆発)があった場合、半径100km以内の人は緊急に屋内(出来るだけコンクリート製:注釈3)に退避し、100km以上でも近くの放射能値情報に随時注意する = 赤信号。

注釈3:屋内退避の目的は外部被曝内部被曝(放射性ダストを吸い込む危険)の両方です。文部科学省防災ネットワーク問答集や 原子力安全委員会の資料 の94ページ目によると、木造建築はきちんと窓とかを締め切れば放射性ダストを短期的にはかなり防ぐ事ができますが(1/4程度に軽減)、建物の外のダストから出される放射線に対して殆ど無力です。コンクリートだと外部被曝を5分の1に軽減します。ちなみに1日以上の長期間で屋内がどのくらい放射性ダストを閉め出す事が出来るかについては書いてありません。木造家屋で1/4に軽減というのは有り得ないと見るべきです(原子力安全委員会はこの手の考察を全くしていません)。

補足

(5) 居住地の近くが、原発から同心円上で一番濃度の高い場所だったら、上記(1)、(3)の半分の放射能量で緊急脱出すべき。

(8) 居住地で黄信号の場合、雨天時はもちろん、朝凪夕凪(あるいは風の弱い曇天や雨天)は外出を控える。

(10) SPEEDI(文部科学省 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/mext_speedi/ )は、今後起こるかも知れない放射性ダストの大量放出から身を守るには全く役に立たない

(11) シミュレーションの試算値に極端に惑わされてはいけない

関係官庁や有志への要望

(a) 放射能の測定値から空気中のダスト濃度を推定する方法を示して欲しい。今のデータでは、ダストの吸い込みによる被爆の程度を推定出来ません。

(b) 日本海側を含め、各県の地方気象台大気電場計測をしてほしい。

(c) 30km同心円(理想的には20km同心円、10km同心円も)に、0.5〜1km置きに放射能モニター(線量計)を設置して、風上情報としてリアルタイムで流して欲しい。

(d-1) 原発を取り巻くような形で500m程度離れた地点での放射能モニターを至急設置して欲しい。

(d-2) ダストと風の垂直分布(ダストが何処まで高く昇るのかが決定的に重要です)を推測する為に、気象ゾンデに簡易線量計を積んで、毎日数回、原発サイトの近く(又は至近の風下)で打ちあげて欲しい。

(d-3) 原発地点の近くの高い所で、常時発煙筒を焚いて欲しい。この煙の行き先から放射性ダストの向かう方角がある程度わかる

(e) 原発の場所から出た放射性物質の総量を放射能と風向きの観測値から大雑把(桁の精度)で見積もって欲しい

(f) 地球大気・海洋・資源探査のプロに応援を頼んで欲しい

(g) 日本学術会議が3月25日付けで出したメッセージで、その主張の中の『一元性』の具体的内容を明らかにして欲しい

(z) 原子力安全委員長の班目氏に、原発北西30キロ地点に一家揃って暫く住んで欲しい

まだまだありますが詳細は上記のリンクをよく読んでください。科学に知識のない人でもわかりやすくなっています。

さらに科学的なデータの詳細は

放射線量モニターデータまとめページ

https://sites.google.com/site/radmonitor311/home#11

それでも福島の状況が深刻な状況であることに何の変りもありません。(福島放射線マップ= http://fukushima-radioactivity.jp/)おそらく土壌に相当の放射能が既に付着していることが考えられそれがセシウムだとしても全部浄化されるのにはあと少なくとも30年はかかります。

取り敢えず放射能の値を聞いてすぐパニックになるのではなく、冷静に数字を見て判断することが大事です。繰り返しますが瞬間の値ではなくその数字がどのくらいの期間表示されるかの方が重要です。数秒ならあわてる必要がありません。しかしたとえ1マイクロシーベルトでも数週間ー1ヶ月表示されたら要注意です