『スタスキー & ハッチ』(2004)

●スタスキー:(TV) ポール・マイケル・グレ−ザー ⇒ (映画) ベン・スティラー
ハッチ :(TV) デヴィット・ソウル ⇒ (映画) オーウェン・ウィルソン

●日本のTVは刑事物と医療物しか当たらないとか言われているらしいが、逆にアメリカでこの手の刑事物青春ドラマってゆうのは最近少ないないのではないだろうか? 

●最初、ベン・スティラーの強烈な顔とオーウェン・ウィルソンの軽薄な顔が並んでいるのを見た時、TV版のスタハチ二人組とのイメージ・ギャップが余りに大きく、これは違いすぎるだろう、キャスティングがおかしいんじゃないかとさえ思った。(ちぢれ毛と、ブロンドヘアだけは合わせてあるが)

●脇役の黒人スヌープ・ドッグの容姿が強烈。立っているだけで主役二人を食ってしまうほどのイメージ。
●段々と観て行くと、下ネタ、お色気、低級ギャグなどが思った以上にふんだんで、結構面白い。「あ、確かに昔のTVシリーズってこんな感じだったかな」と思わせる少し懐かしい作り。その辺のノスタルジックな味を加えることをこの映画の監督やら製作陣はきちんとやっているようだ。大笑いするような面白さではないのだが、ふふんと口元を緩めてしまうような小憎い笑いが結構いい。

●このままTVの2時間ドラマにしたほうが受けはよかったかもしれない。作りがこれは良い意味でTV的。昔の懐かしいアメリカTVドラマ的といえるだろう。

クリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』も赤白で派手にペイントされていると品もなにも無いいかにもアメリカの馬鹿車という感じになってしまうものだ。

●ラストで往年のスタハチ二人が出てきたのだが、新旧ハッチの二人がスタジャンを着て並んでいるところを見るまで全然分からなかった。往年の二人は太ってTVに出ていた頃のカッコよさはゼロ。TVシリーズファンへのサービスなのだろうが、この姿をみてしまうとちょっとげんなり。

●日本では劇場未公開でDVDリリースだったらしい。まあ内容からいって仕方ないか。それでも偶然に観たらそこそこに楽しめた。繰り返し観たいというものではないけれど。